研究課題/領域番号 |
61480427
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
五十嵐 一衛 千葉大学, 薬学部, 教授 (60089597)
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研究分担者 |
柏木 敬子 千葉大学, 薬学部, 助手 (80169424)
柿沼 喜己 (柿沼 喜巳) 千葉大学, 薬学部, 助手 (80134394)
小林 弘 千葉大学, 薬学部, 助教授 (00090473)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | ポリアミン / プトレスシン / スペルミジン / スペルミン / 細胞増殖 / 蛋白合成促進 / ポリアミン輸送蛋白 / オルニチン脱炭酸酵素 / 膜透過酵素 |
研究概要 |
ポリアミン(プトレスシン、スペルミジン、スペルミン)は細胞増殖必須因子である。このポリアミンの生理作用及び膜輸送を分子レベルで堀り下げ以下の点を明らかにした。 (1)大腸菌のポリアミン輸送蛋白質(プトレスシン及びスペルミジン・スペルミン輸送蛋白質)の遺伝子のクローニングを行ない、その遺伝子の塩基配列をほぼ決定した。塩基配列より予想される両輸送蛋白の分子量は両者共ほぼ28Kであり、膜蛋白に特有な疎水アミノ酸のクラスターが認められた。また、このポリシストロンには機能不明の分子量38K蛋白の遺伝子が存在した。目下、これら蛋白の機能解明の為に抗体を作成中である。 (2)大腸菌でポリアミンにより強く合成促進をうけるpolyamine誘導蛋白(PIprotein)の遺伝子のクローニングを行ない、その遺伝子の塩基配列をほぼ決定した。この蛋白質の分子量は59Kであり、その制限酵素マップ及びアミノ酸配列より、この蛋白質がオリゴペプチドの膜輸送に関与するオリゴペプチド結合蛋白であることが判明した。この蛋白はペリプラズムに存在した。 (3)牛リンパ球をポリアミン欠乏にすると、チミジンキナーゼ(TK)合成の著しい低下がおこる。このメカニズムをNorthern blot法でTKmRNAを測定することにより解析し、ポリアミンがTK合成を主として翻訳レベルで調節していることを明らかにした。この結果はSP6RNAポリメラーゼで調製したmRNAを鋳型とするcellーfree蛋白合成系でも確認された。 (4)牛リンパ球のポリアミン膜輸送蛋白はオルニチン脱炭酸合成酵素と同様に細胞増殖開始直前に誘導された。この蛋白質の発現はポリアミンにより強く抑制された。この輸送蛋白質の遺伝子のクローニングを行なう為に、ポリアミン輸送蛋白欠損株の分離をマウス乳がん細胞であるFM3A細胞を用いて試み、成功した。
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