研究課題/領域番号 |
61480461
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
濱口 浩三 (浜口 浩三) 大阪大学, 理学部, 教授 (50001748)
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研究分担者 |
河田 康志 大阪大学, 理学部, 教務職員 (40177697)
後藤 祐児 大阪大学, 理学部, 助手 (40153770)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1986年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | pancreatic polypeptide / 構造形成 / 合成ペプチドフラグメント / αーヘリックス / ポリプロリンII型ヘリックス / ヘリックスー電荷相互作用 / Pancreatic polypeptide / α-ヘリックス / ポリプロリン【II】型ヘリックス |
研究概要 |
トリpancreatic polypeptideは36個のアミノ酸からなり、主にポリプロリンII型ヘリックスとαーヘリックスの2つの部分によって構成されている。このpancreatic polypeptideのαーヘリックス構造部分に注目し、その安定化要因を一次構造のレベルで解明するため、αーヘリックス部分を含むいくつかのペプチド断片を作成し、溶液中での構造の安定性について円偏光二色性を用いて調べ以下の知見を得た。 1.〔αーヘリックス形成におけるN末端領域の負電荷の重要性について〕 (1)PP_<11ー36>(pancreatic polypeptideの11〜36番の残基に相当するペプチドを表す。以下同じ。)はpH4〜5、1μMのペプチド濃度においてαーヘリックスを形成しなかったが、PP_<11ー36>のN末端をアセチル化することによりN末端領域の正電荷を無くしAspー11による負電荷のみが存在するようにしたacーPP_<11ー36>は同条件でαーヘリックスを形成した。 (2)N末端領域に正電荷のみ存在するPP_<12ー36>、PP_<13ー36>及び、N末端領域に電荷が存在しないacーPP_<13ー36>はαーヘリックスを形成しないが、N末端領域に負電荷のみ存在するsucーPP_<13ー36>はαーヘリックスを形成した。 2.〔αーヘリックス形成におけるC末端領域の正電荷の重要性について〕 (1)acーPP_<11ー36>、sucーPP_<12ー36>などのαーヘリックスのpHに対する安定性を調べた結果、C末端領域に存在するHisー34の正電荷がαーヘリックスの安定化に関与していることが明らかとなった。 (2)sucーPP_<13ー36>のC末端アミドをカルボン酸に変換したsucーPP_<13ー36>ーCOO_Hはαーヘリックスを形成しなかった。 以上の実験結果から、pancreatic polypeptideのαーヘリックス形成にはN末端領域の負電荷が存在すること、及びC末端領域に正電荷が存在することの両方が必要であると結論された。
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