研究課題/領域番号 |
61480485
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
小屋 二六 東邦大学, 医学部(小児科学), 助教授 (40057592)
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研究分担者 |
笹本 明義 東邦大学, 医学部(小児科学), 助手 (20187149)
飯倉 洋治 国立小児医療研究センター, 免疫アレルギー研究室, 部長 (30056882)
奥村 研三 東邦大学, 医学部(小児科学), 助手 (30120249)
多胡 博雄 東邦大学, 医学部(小児科学), 助手 (90104223)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | HLA / 気管支喘息 / 小児アレルギー / 双生児 / 遺伝 / 抗原感受性 |
研究概要 |
〔緒言〕遺伝子型が同一である一卵性双生児(MZ)と遺伝子型が異なる二卵性双生児(DZ)の表現型を比較することで、遺伝的要因と環境的要因の関係を分析することができる。63年度はアレルギー性疾患を有する患者の双生児例においてHLAクラスI、クラスII抗原について臨床症状及び血液学的検査とともに検討した。〔対象と方法〕双生児の一方又は両方がアレルギー性疾患を有する、MZ7家系、DZ11家系(2〜16歳)について、臨床症状、血清IgE抗体、ダニ(DP,DF)、HD1,HD2,スギ特異IgE抗体の双生児間の一致を検討した。同時にHLAクラスI、クラスII抗原を家族内で調べ、DZではHLAハプロタイプの違いでの検討も行なった。〔結果〕喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎のいずれか一つ以上を有する患者の一致率は、MZで86%(6組/7組)、DZで90%(10組/11組)であった。喘息では、MZが3組中3組、HLA一致のDZでは7組中5組、HLA不一致のDZでは、例数が少ないが1組中1組で一致していた。アトピー性皮膚炎性では、MZが5組中3組、HLA一致のDZでは2組中1組、HLA不一致のDZでは、3組中2組で一致していた。血清IgE抗体は、MZが7組中5組、HLA一致のDZでは7組中3組、HLA不一致のDZでは、3組とも一致していなかった。DF特異IgE抗体は、MZが4組中3組、HLA一致のDZでは6組中5組、HLA不一致のDZでは、2組とも一致していなかった。 〔まとめ〕臨床症状ではMZとDZでは差がなかった。IgE抗体の産生では、総IgE抗体はHLAとは連鎖している可能性は低く、特異IgE抗体はHLAと連鎖している可能性が示唆された。アレルギー性疾患の発症には環境要因が強く影響するので、小児の双生児例での検討は今後も検討されるべき課題である。
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