研究分担者 |
日野林 俊彦 大阪大学, 健康体育部, 講師 (80156611)
杉江 正敏 大阪大学, 健康体育部, 助教授 (50093422)
奥田 純一郎 大阪大学, 健康体育部, 助教授 (30093389)
白石 純三 大阪大学, 健康体育部, 教授 (80028456)
吉田 浩重 大阪大学, 健康体育部, 教授 (70029669)
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研究概要 |
健康の評価は, 身体的, 精神的および社会的な側面から総合してなされなければならない. 本研究課題は, 大阪大学新入生に対して実施する体力測定の結果, および心理テストの一種であるUPIテストの回答との関連の分析を通じて, 健康評価のための基礎的な考察を行なったものである. 本研究で対象としたのは, 昭和58年度から昭和62年度までの5年間に入学した新入生で, その数は1万1000余名に上る. そこで先ず, ぼう大な数々に上る体力測定結果ならびにUPIテストの回答を一括して格納し, 必要なデータ処理を容易にするためのデータベースをパーソナルコンピュータ上に構築した. つぎに, UPIテストの回答別に体力測定結果の優劣を比較し, 性格と体力との関連を分析した. その結果, 明るい性格を示す学生は顕著に体力が優れており, 逆に依存性が強く, 情緒不安定などの性格を示す学生は体力も著しく劣っていること, すなわち心身相関の存在を定量的に明らかにした. また, この相関が男子学生において顕著であることから, 心身相関の性差を裏付けることができた. さらに本研究では, UPIテストの設問間の関連の分析に, 大規模システムの構造解析のための手法を適用して, 60設問の群分類を容易に行なえることを示し, これの適用の有効性を確かめている.
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