研究課題/領域番号 |
61510003
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
哲学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩熊 幸男 京大, 人文科学研究所, 助手 (10135600)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 12世紀ヨーロッパ / 論理学 / ポルフュリオス / インスタンチア |
研究概要 |
本補助金による研究目標は、昭和59〜60年度補助金が交付された研究による次の四つの成果を整理・発表することであった。すなわち、(【i】)12世紀以前に書かれた現存するすべてのポルフュリオス関係文献の校訂本文公表。(【ii】)その副産物としての論文「アバエラルドゥス以前の普遍論争」の完成(現在、第一部のみ発表済み)。(【iii】)末刊instantia文献五部(交付申請書には四部としたが、その後新たに一部を発見した)の校訂本文公表。(【iv】)"Argumentation"誌(Reidel 社刊)の特集号"Largumentation au moyen 【a!^】ge"から要請のあった、instantia 文献に関する序説的論文の執、以上の四成果である。その内、(【i】)が最も大部かつ主要な研究目標であり、また昭和61年度研究成果刊行費の補助を受けて刊行される予定であった。しかるに、刊行準備作業は61年末に再校段階にまで進みながら、その時点である新事実が発見され、その新しい観点から全校訂本文を再検討する必要が生じた。そしてその再検討にたる時間的余裕のないことから、刊行費辞退のやむなきに至った。現報告時点で再検討そのものはほぼ終えているが、この成果の公表は新たに出版のめどがつくまで延期せざろうえない。(【ii】)については、(【i】)および後述(【iii】)(【iv】)に手間どり、構想のみほぼまとめえた段階で、執筆には至りえなかった。(【iii】)については、61年夏の海外研修の際に、マイクロ・フィルムの難読箇所を原写本にあたって解読した結果、公表予定の内の二部がそれぞれある重要な学派の手になるものであることが判明した。当初の予定では全instantia文献を一論文としてまとめるつもりであったが、上記二部については当該学派の他の文献とともにまとめる方が望ましくも思われる(これらの学派については、本補助金による研究と並行して研究を進めている)。いずれにせよ、校訂作業そのものは一通り終えているので、最も適切な発表形式を決定次第、発表する予定である。(【iv】)に関しては、既に完成し、原稿をeditorsに送付済みである。
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