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産業化及び都市化に伴う地域社会の構造変動と家族アノミー化現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61510089
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 社会学
研究機関日本大学

研究代表者

夏刈 康男  日本大学, 文理学部, 専任講師 (00112920)

研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1987年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード産業化 / 都市化 / 家族不安 / 家族アノミー現象 / 地域社会の解体 / 親子関係 / 理論と実証 / デュルケム / マートン / 産業開発 / 地域社会変動 / 家族アノミー
研究概要

大規模な産業開発により当該地域の社会構造は急激に変動し, 解体の危機に直面した. それらは, 1.主産業であった海苔養殖場の埋立に伴い漁場の閉鎖による漁業の廃止, 転業者の現出 2.漁村における地域共同性を構成してきた漁業協同組合の解体 3.流入人口の増加, 地区外就業者の増加 4.地区の商住地開発の促進 5.就業構造の短期間の急変等々によってこれまでの同質的な地域社会構造が, (なお伝統的な社会関係や共同体的特性を若干残しつつも)対立や緊張関係をもつ複合的で異質性の高い地域社会構造へと転換されたために生じたのである. こうした変動プロセスの中で, 当該地域の家族生活は大きな影響を受けた. そのことについて検証しえた諸点について整理すると次の通りである. 1.産業開発は当該地域に住む人々の生活不安を惹起させる要因となる. 2.伝統的共同組織の解体による疎外状況を進展させる. すなわち伝統的地域社会構造の解体化現象を現出させる. 3.1と2に関連して子供の躾・教育の問題等々, 家族関係にかかわる多くの不安や緊張を生み出す. つまり親はこれまで有してきた確固とした価値基準を持ちえない無規制の状態に陥る. これこそまさに家族アノミー化状態である. それらの事実によってわれわれは急激な産業開発は家族のアノミー状態を作り出すと結論づける.
これらのことから開発は経済効率のみを重視してはならない. 当該地域独自の社会構造, 家族生活, 生活習慣, 等々について開発の計画段階で第一義的に考慮され, 対策の中に経済的問題だけでなく, そこに住み生活する人びとの生活それ自体及び生活環境の安定と質の向上をも十分に配慮した上でなされなければならない.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 夏刈康男: 社会学論叢. 第100号. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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