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日本語歌唱における発声法の研究(歌詞明瞭さの要因抽出と声楽教育への応用)

研究課題

研究課題/領域番号 61510117
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 教育学
研究機関大阪大学

研究代表者

中山 一郎  阪大, 産業科学研究所, 助手 (60029890)

研究分担者 上畠 力  大阪教育大学, 教育学部, 教授
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード日本語歌唱の発声法 / ベル・カント唱法 / 音韻の明瞭さ / singing formant / ホルマント周波数 / スペクトル包絡 / 中性化 / 定常母音
研究概要

日本語による歌唱において、歌詞が美しく響き、かつ明瞭に発声されるための要因抽出の第一段階として、日本語5母音(/aeiou/)をとりあげた。熟達したボイス・トレーナー立ち会いの元に、バリトン歌手(複数)によって無響室内で、ピッチと強さ、及び音韻の明瞭さを種々変化させて(例えばeのかかった/a/など)発声された母音をPCM録音し、コンピューターにより標本化周波数10KHz、12bitでA/D変換した後、母音の定常部分をフレーム幅20ms、フレーム周期10ms、分析次数12で線形予測分析し、第1〜第5ホルマント周波数(【F_1】〜【F_5】)、並びにスペクトル包絡を求めた。「響き」については、いわゆる"singing for-mant"として定義される3KHz付近への【F_3】〜【F_5】の集中度と大きさで、「明瞭さ」については、それが最大と考えられる話し声との比較において、各母音間の「中性化」を【F_1】-【F_2】平面上で判定した。その結果次のことが明らかになった。1.歌声においてはsinging formantが明確に認められる。話し声との比較では、意識的に「明瞭さ」を高めて発声しても、若干の中性化が起こる。2.中性化は、各歌手の発声の得意なピッチ、得意な強さをはずれると(一般的にはピッチが高く、強い時)大きくなる傾向がある。これは日常の経験則と合致する。3.現実の歌唱において中性化が起こり易い、oのかかった/a/(/【a_o】/と記す。以下同じ),/【a_e】/,/【e_i】/,/【e_u】/,/【i_e】/,/【i_u】/,/【o_a】/,/【o_u】/,/【u_i】/,/【u_o】/については、特に、/【e_i】/,/【e_u】/,/【o_u】/,/【u_o】/において「響き」の低下が起こる。即ち、明瞭でなければ響きも悪化することを示している。4.意識的に発声を行なえば、「響き」と「明瞭さ」を両立させることが出来る可能性がある。但し、それが日本語として美しく聴こえるかどうかは別問題である。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 中山一郎: 日本音響学会音楽音響研究会資料. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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