研究概要 |
昭和59年度文部省科学研究費200万円によって、東北大学付属図書館,彰考館,宮内庁書陵部,慶応義塾図書館,国立国会図書館,三康図書館,東洋大学哲学堂文庫,都立中央図書館,内閣文庫,日本大学付属図書館,故萩原竜夫氏所蔵略縁起集,無窮会東洋文化研究所付属図書館,早稲田大学付属図書館,早稲田大学付属図書館,上田市立図書館花月文庫,西尾市立図書館岩瀬文庫,蓬左文庫,神宮文庫,天理図書館,竜谷大学図書館,大阪府立中之島図書館朝日文庫・石崎文庫の調査および資料収集を行い、かなりの成果をえた。今回は以上の各図書館の再調査により、所在文献目録を作成することが主たる目的であるが、残念ながら未だに所期の目的は達成されていない。たゞ成果は多大なものがあったと自負している。前回文献撮影ができなかった彰考館所蔵資料は、国文学研究資料館にコピー可能のフィルムのあることを発見し、必要な資料を入手することができた。また大洲市立図書館所蔵矢野玄道収集略縁起集や,西尾市立図書館その他の略縁起集・単冊略縁起を始めとして、自己撮影による大量の複写を行うことができた。新発見の略縁起集は、市販古書の略縁起集や大洲市立図書館所蔵資料以外にない。所期の目的とするところではないが残念である。所在文献目録も完成にいたっていないが、完成次第武蔵野書院が出版するとの約束をえている。木村久美子・田子直子両名の協力によって資料の大まかな整理も完了した。また久野俊彦の協力によって所在文献目録の作成も進行している。また私自身は、日本電気パーソナルコンピューターPC9801ソM2を利用して、ワープロー太郎-データベースマネージメントdBasc【III】によるデータベース化を計画している。成果は都留文科大学紀要次27号に発表の予定である。調査未熟のための自己負担による再調査も覚悟の上で、一日も早い所在文献目録の完成を急いでいる。
|