研究概要 |
当該年度における本研究の実行内容は以下の諸点に要約される。 1."Flugschriften des fr【u!¨】hen 16.Jahrhunderts"のデータベース作成。 2.フルークシュリフテン及び近世ドイツ言語文化史、経済・社会史関係文献研究。 3.論文「近世ドイツ文学に関する12箇条」及び研究ノート「ハンス・フォン・フッテンの殺害」発表。 4.ドイツ農民戦争関係史料研究。 5.近世ドイツ文人関係データベース作成の試み、万年暦(ユリウス暦+グレゴリオ暦)プログラム入力、史料批判における統計学的方法適用可能性の予備的研究。 上記1,2は前年よりの継続であり、データベースについては既に入力したタイトル中"gemein","(leib)eigen"に特に関連すると思われるものについて、マイクロフィッシュのテキストを解読し、内容メモ及びキーワード項目の充実に努めている。3は本研究課題にとってやゝ副次的成果ではあるが、上記論文は2によって得た知見をふまえ日本独文学会誌の近世特集に総論として執筆、なお同特集には不完全ながら近世ドイツ文学研究の為の「基本文献解題」も掲載されたが、その編集にも補助金により購入したパーソナルコンピュータが活用された。4は『登張教授古稀記念論文集』(1987刊行予定)に寄稿予定の「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン自伝考」に関連したフルークシュリフテン及びG.Franz編その他の史料集の重点的研究である。5は以上のような研究の過程で絶えず必要性を痛感するデータの一部を簡単に参照できるようにしたもの、及び著者不明の文献などを統計的推測ないし仮説検定の方法により研究する可能性を探るものである。
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