研究概要 |
1 本研究では, 戦後の企業会計制度の形成過程を研究するため, 関連する文献・資料の収集・整理・分析に重点を置いた. 日本の企業会計制度は, 主として, (1)商法計算諸規定, (2)証券取引法開市諸規定, および(3)法人税法所得計算諸規定の三つから成り立っているが, 本研究では, 上記(1)および(2)の形成過程について研究を行った. なお, これらの実定法規定を支えるものとして戦後形成されてきた企業会計原則の発展史のほか, 公益法人会計基準, 学校法人会計基準, 特殊法人会計基準等についてもその形成過程を検討し, 関係文献・資料の収集等を行った. 2 主な研究成果は, 次のとおりである. (1), 研究代表者は, 日本会計研究学会の特別委員会「企業会計原則と商法計算規定」の委員長を昭和61年度及び62年度の両年度にわたってつとめ, 企業会計原則と商法計算規定等の歴史, その評価, 監督と問題点. 企業会計原則形成の視点等について報告書をとりまとめた. (63年9月「企業会計原則と商法計算規定報告書」学会報告) (2)「戦後会計諸規定形成史料」(中央経済社刊)を63年末までに刊行する予定である. (3)その他, 次の論文を発表した. <1>「企業会計原則と商法計算規定」企業会計,38巻7号,1987年 <2>「わが国の企業会計制度の諸課題」資本市場,29号,1988年 <3>「企業会計の諸課題」企業会計,39巻1号,1988年 <4>「商法・有限会社法改正試案における会計および監査問題」早稲田商学,第322号,1987年
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