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衝突型加速器用ルミノシティ・モニタとしての沸化バリウム検出器の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 61540215
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 核・宇宙線・素粒子
研究機関佐賀大学

研究代表者

村上 明  佐賀大, 理工学部, 助教授 (60039253)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードシンチレータ / 沸化バリウム結晶 / 耐放射線強度 / 透明度 / 発光量 / ルミノシティ測定器
研究概要

衝突型加速器実験におけるルミノシティ測定用の検出素材の有力な候補として沸化バリウム(Ba【F_2】)結晶シンチレータの耐放射線強度について調べた。テストに用いたBa【F_2】シンチレータは、中国科学院長春光学精密機械研究所、応用光研工業(株)、(株)オプトロンで製造されたそれぞれの原材料を同じ大きさ(30mm×40mm×5mm)に加工研磨したもの5個である。これらのサンプルを京大原子炉の【^(60)Co】ガンマ線照射装置を用いて、ある一定量の照射を繰り返し、各照射後毎に、200nm〜700nm領域の光のBa【F_2】中での透過率および【^(137)Cs】γ線や【^(106)Ru】β線によるBa【F_2】中での発光量を測定した。照射線量率は、実際の衝突実験での予想値よりはるかに大きいが、時間的制約のため、1.2×【10^6】rad/hとした。この実験から次の事が判明した。
1.長春光研と応用光研の高純度サンプルは、他のサンプルに比べ耐放射線強度が一桁くらい大きい。2.上記2つのサンプルは、〜4×【10^6】radの積分照射率線量で、透過度は光路長が40mmのとき15〜20%低下する。然し、発光量の有意な変化は見られなかった。3.γ線照射直後のBa【F_2】中の残留放射能によるバックグラウンドは非常に大きいが短時間で冷却し、エネルギー分解能の時間経過による回復は著しい。4.他のシンチレータ材質の耐放射線強度(【10^4】rad〜【10^5】radていど)に比べ、Ba【F_2】シンチレータの耐放射線強度は確実に一桁以上大きい。5.応用光研の高純度サンプルの透過度は、5×【10^5】radの照射量でも、Ba【F_2】の発光スペクトルのビーク波長310nm附近で大きく低下する。
これらの事から、沸化バリウム結晶は、高純度の材質を用いれば十分に大きい耐放射線強度を持ち得る事が明らかになった。尚、フォトダイオードによるBa【F_2】からの最小電離粒子信号の読み出しは、現段階では、S/N比の改良が必要でまだ成功していない。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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