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強誘電性物質におけるディスコメンシュレーションの動力学の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61540239
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体物性
研究機関山口大学

研究代表者

増山 博行  山口大学, 理学部, 助教授 (20091209)

研究分担者 笠野 裕修  山口大学, 理学部, 助手 (00183260)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1987年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード強誘電性 / 不整合相 / 整合相 / 相転移の動力学 / ディスコメンシュレーション / ピン止め / 緩和過程 / 強誘電体
研究概要

強誘電性物質の不整合-整合相転位はその動力学が最近興味をもたれている. A_2BX_4型物質では, 微視的サイズの分域を隔てているディスコメンシュレーションがある活性化エネルギーを得て6個を単位として生成・消滅していき, その時間依存性は理論的には対数関数的であるとされている.
我々は, 不純物や格子欠陥によるピン止めのためその時間変化が極めて緩慢になっていると考えられているK_2ZnCl_4について, ディスコメンシュレーションの密度とその易動度に依存する誘電率の測定及び, 平均密度と分散を反映するX線衛星反射の観測を行った. その結果, 整合相から不整合相に(あるいは逆に, 又は不整合相内において)結晶の温度をジャンプさせた後の変化は, 比較的短い時間には通常の指数関数的に, 長時間的には理論の予想と合う対数関数的緩和になっていることを見出した.
次に我々はディスコメンシュレーションの生成・消滅の動的過程を直接観測することを目的として高分解能電子顕微鏡写真を撮影し, 3倍周期の整合相の格子像とその格子不整(ディスコメンシュレーションの端点の構造と関連していると考えられる)を観察し, 引き続き実験を進めている.
また, ディスコメンシュレーションの構造を調べるため, チオ尿素, 硫酸リチウムルビジウム・およびテトラメチルアンモニウム塩の高次整合相のX線結晶構造解析を行った. このうちチオ尿素の9倍相で特に明瞭にディスコメンシュレーションの領域が識別出来た. それは微視的サイズの強誘電的領域を隔てる分域壁に相当しており, その幅は結晶の基本周期の1〜2倍程度と狭く, 局所的構造は常誘電相のものとなっている.
その他, 関連する物質のX線的研究等により, 不整合-整合転移に関する研究を行っている.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (19件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (19件)

  • [文献書誌] H,Mashiyama(増山博行): J.Phys.Soc.Japan. 56. 3347-3353 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H,Mashiyama(増山博行): Proceedings of International Symposium on Dynamics of Ordering Processes in Condensed Matter; Kyoto,Aug.1987.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H,Kasano(笠野裕修): J.Phys.Soc.Japan. 56. 831-832 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] K,T,Mashiyama(増山和子): J.Phys.Soc.Japan. 56. 1810-1814 (1987)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] A,Kunishige(国重敦弘): J.Phys.Soc.Japan. 56. 3189-3195 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] K,Hasebe(長谷部勝彦): J.Phys.Soc.Japan. 56. 3543-3552 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H,Kasano(笠野裕修): J.Phys.Soc.Japan. 56. 4192-4193 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H,Mashiyama(増山博行): J.Phys.Soc.Japan. 57. 166-175 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S,Tanisaki: Acta Crystallogr.Sec.B:.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H. MASHIYAMA: "TIME EVOLUTION OF THE INCOMMENSURATE PHASEIN K_2ZnCl_4 OBSERVED BY DIELECT@iC MEASUREMENTS AND X-RAY SCATTERINGS." J. PHYS. SOC. JAPAN. 56. 3347-3353 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H. MASHIYAMA: "TIME EVOLUTION OF MISFIT PARAMETER IN K_2ZnCl_4." PROCEEDINGS OF INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON DYNAMICS OF ORDERING PROCESSES IN CONDENSED MATTER; KYOTO, AUG. 1987.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H. KASANO: "X-RAY STUDY ON PHASE TRANSITIONS IN FERROELECTRIC Rb_2CoX_4 (X=Cl OR Br) CRYSTAL." J. PHYS. SOC. JAPAN. 56. 831-832 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] K. T. MASHIYAMA: "INCOMMENSURATE-COMMENSURATE TRANSITION AND DOMAIN WALLS IN PROPER FERROELECTRICS." J. PHYS. SOC. JAPAN. 56. 1810-1814 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] A. KUNISHIGE: "A STRUCTURAL STUDY OF THE SUCCESSIVE TRANSITIONS IN LiRbSO_4." J. PHYS. SOC. JAPAN. 56. 3189-3195 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] K. HASEBE: "X-RAY DIFFRACTION STUDY OF THE STRUCTURES OF NORMAL FERROELECTRIC (N(CH_3)_4)_2ZnCl_4." J. PHYS. SOC. JAPAN. 56. 3543-3552 (1987)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H. KASANO: "X-RAY DIFFRACTION STUDY ON SUCCESSIVE PHASE TRANSITION OF (N(CH_3)_4)_2NiCl_4." J. Phys. Soc. Japan. 56. 4192-4193 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H. MASHIYAMA: "PHENOMENOLOGICAL THEORY ON INCOMMENSURATE AND COMMENSURATE PHASES AND ELECTRIC FIELD-TEMPERATURE PHASE DIAGRAM IN THIOUREA." J. PHYS. SOC. JAPAN. 57. 166-175 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S. TANISAKI: "COMMENSURATELY MODULATED STRUCTURE OF THIOUREA AT 170K." ACTA CRYSTALLOGR. SEC. B:.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 増山博行: 京都大学原子炉実験所 Technical Report. 286. 6-11 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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