研究課題/領域番号 |
61540257
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
氷上 忍 東大, 教養部, 助教授 (30093298)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | アンダーソン局在 / 量子ホール効果 / ファインマンダイアグラム |
研究概要 |
特に二次元電子系に強い磁場が面に垂直にかかった場合、量子ホール効果が見られる。ホール電気伝導度が量子化されるが、これはランダムポテンシャルによる電子の局在を必要とする現象である。理論的には、強磁場下での電子の局在は摂動論で扱うことが出来るが、摂動の低次のオーダーの計算では意味をなさないことが知られている。この研究では、計算機を使用すると、高次の摂動計算が実行できることに着目し、約1億個のファインマンダイアグラムと計算して、実際に電子がバンド中心以外では局在し、かつバンド中心でホール電気伝導度に飛びが出来ることを示めした。この研究成果は二つの論文にまとめられ、出版もしくは出版予定である。前者の局在の問題に関しては、特に局在長を求める必要があるが、これは逆専有比と呼ばれる量を計算し、それによって得られる局在の臨界指数υを求めることが出来た。υの値は1.9±0.2となる。この計算では、摂動の高次項の漸近的振舞いの知識が必要となるが、この値も求めることが出来た。従ってBorel-Pade´の方法で臨界指数を求めることが可能となった。後者の量子化されたホール電気伝導度も、摂動計算で高次まで計算し、ホール電気伝導度はバンド端で零となり、バンド中心で【e^2】/2hとなることを示めすことが出来た。またこの計算により、ホール効果を説明する為の模型として、非線型シグマ模型が適切であること示めすことが出来た。電子局在のスーパーコンダクティングな場合への応用として、超伝導体のゆらぎと電子局在との関係も計算機及び実験で研究することが出来た。特にスピン軌道相互作用と超伝導性との関係を実験的に調べることを行った。
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