研究課題/領域番号 |
61540268
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
藤井 佳子 岡山理大, 理学部, 講師 (20159122)
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研究分担者 |
信貴 豊一郎 大阪市立大学, 理学部, 教授 (80046747)
中村 改樹 岡山理科大学, 理学部, 助手 (20090219)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 液体ヘリウム3 / 相分離 / 溶解度 / ヘリウム4フィルム |
研究概要 |
〔目的〕【^3He】と【^4He】の混合液は、低温で【^4He】濃厚相と【^3He】濃厚相とに相分離し、【^4He】濃厚相には【^3He】は絶対零度においても6.4%迄溶け得る。一方【^3He】濃厚相については、【^4He】の溶解度が極めて小さい為、100mK以下の測定は非常に難かしく、理論的予測も近似的なものにすぎない。我々は、界面熱伝達の測定より液体【^3He】に【^4He】は100mK以下で従来予測されているものよりも相当多量に溶け、その温度変化も高温側から外挿されるものとは異なっているであろうとの推論に達し、溶解度の定量的測定を行なった。 〔測定方法〕ある既知濃度の【^4He】を含む液体【^3He】を測定セルに詰め、希釈冷凍機混合室に熱接触させる。セルの温度を下げていくと、ある温度で混合液は相分離し、【^4He】のフィルムがセルの壁に析出する。液体【^3He】と【^4He】の誘電率は1.5%違うので、【^4He】フィルムがセル内のキャパシターの極板上に析出したことによる容量の変化を、共振回路の周波数変化として検出した。【^4He】のフィルムフローを抑制する為、測定セルのすぐ近くに弁を設けた。 〔測定結果〕8種類のモル濃度の【^4He】を含む液体【^3He】についてその相分離温度を測定した。その結果、1.24%のものでは276mK、1620ppmでは147mK、156ppmでは89mK、76ppmでは72mK、48ppmでは65mKで相分離が検出された。一方、2ppm、24ppmでは、25mK迄相分離は見られず、46ppmでは、わずかに相分離の兆候が見られたが、温度を決定することは不可能であった。セルの壁に【^4He】原子が2原子層固体状になって吸着しているとして、セルの表面積よりその【^4He】量を見積ると、セル中の液体【^3He】に溶けている【^4He】のうち11ppmが吸着に与っていることになる。これらの量を考慮しても、液体【^3He】への【^4He】の溶解度は、サーム等の予測値より、100mK以下では、かなり大きいことがわかった。
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