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交差ビーム法による反応素過程の研究(回転レインボー効果)

研究課題

研究課題/領域番号 61540270
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理学一般
研究機関東北大学

研究代表者

北 重公  東北大, 科学計測研究所, 助手 (60006153)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード交差ビーム実験 / 電子励起過程 / 衝突解離過程 / 回転レインボー効果
研究概要

本研究課題での交差ビーム実験として、エネルギー【E_(LAB)】=70〜350eVでの【Li^+】-【N_2】,【Li^+】-【O_2】および、【Na^+】-【O_2】衝突における二重微分散乱面積の測定を行った。本実験では、飛行時間法により散乱粒子のエネルギーを分析した。これらの衝突系では、散乱されたイオン(【Li^+】および、【Na^+】)のエネルギー損失スペクトル上に分子の回転振動励起によるシグナルとともに、分子の電子励起に対応するシグナルが同時に観測された。また、電荷交換反応で生成された中性原子(LiおよびNa)も観測され、飛行時間法により速度分析が行われた。これらの飛行時間スペクトル測定の結果、電子励起を伴うシグナルの重心系でのエネルギー損失位置△Eは、衝突エネルギーおよび散乱角に依存せず、△E【-!〜】Te+△Emの関係で与えられる。ここでTeは電子励起エネルギーであり、△Emは回転レインボー効果による回転励起エネルギーである。このことは電子励起と回転励起とがほぼ独立事象とみなせるということを示している。
本研究ではさらに、電子励起を伴う分子の解離の機構についての知見を得るため、【Na^+】-【O_2】衝突で解離生成した【O^+】イオンおよびO原子の飛行時間スペクトルの測定を行った。衝突エネルギー【E_(LAB)】=120eVの場合、前方方向(散乱角θ=5°)で観測された【O^+】イオンは狭い速度巾△υ/υ【-!〜】0.02を示す。一方、解離生成したO原子の場合、速度巾△υ/υは0.09であり【O^+】イオンの速度巾に較べ、著しく広い。これは【O^+】イオンが電荷交換反応だけで生成されているのに対して、O原子は(1)回転振動励起、(2)分子の直接的電子励起、(3)電荷交換反応の3つの反応経路を経て生成されるためと考えられる。ここで研究を行った衝突エネルギー領域では、分子は主として回転励起により解離する。したがって、ここで得られた実験結果を解析することにより電子励起を伴う解離過程でのそれぞれの反応経路に対する回転励起の効果についての新たな知見が得られるものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] S.Kita: J.Phys.B:At.Mol.Phys.20. 305-315 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] M.Nakamura: J.Phys.Soc.Jpn.(1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kita: J.Phys.B:At.Mol.Phys.(1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] H.Tanuma: J.Phys.B:At.Mol.Phys.(1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kita: J.Phys.B:At.Mol.Phys.(1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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