研究課題/領域番号 |
61540271
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
和達 三樹 東京大学, 教養学部, 助教授 (60015831)
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研究分担者 |
金子 邦彦 東京大学, 教養学部, 助手 (30177513)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ソリトン / スーパーコイルDNA / ソリトンの量子論 / 量子逆散乱法 / ヤン・バクスター関係式 / 統計力学における厳密に解ける模型 / 結び目理論 / 絡み目多項式 / 厳密に解ける模型 / ソリトン理論 / 共変場の理論 / 2変数絡み目多項式 / 可解格子模型 / DNAスパーコイルの弾性論 / YANG-BAXTER関係式 / 1次元ハバード模型 / 組みひも群とからみ目不変多項式 / ひものトポロジー的分類 / 完全積分可能系 / 非線形力学系 / ソリトンの分裂と融合 / 2次元格子模型 / 1次元弾性体理論 / DNAの弾性体模型 |
研究概要 |
ソリトン理論を基準に次のことを明らかにした。 1.まげとねじりの両方の変形を取り入れた1次元連続体理論を構成した。さらに、この定式化にトポロジー的付加条件を加え、 DNAスーパーコイル状態に対する巨視的理論を提出した。 2.ソリトンの量子論を発展させ、どのように古典ソリトンが量子ソリトンから得られるかを説明した。この定式化は、外力下でのソリトン分裂を記述するのにも適していることが示された。 3.量子逆散乱法によって、ハミルトン力学での解ける模型と統計力学における解ける模型とが統一的枠組みのなかで理解できるようになった。特に解ける模型の十分条件としてのヤン・バクスター関係式の重要性が明らかになった。ヤン・バクスター関係式を実際に解くことにより、2次元古典統計力学には、少なくとも∞×∞個の厳密に解ける模型が存在することが明らかにされた。これらの模型から計算される相転移の振舞いは、共変場理論から予想されるものと一致する。 4.統計力学における解ける模型から、結び目・絡み目に対する不変量である絡み目多項式を構成する一般論を発見した。ヤン・バクスター関係式から組みひも群の表現が得られ、その表現上でマルコフ・トレースが定義される。特に、N状態バーテックス模型から構成される絡み目多項式は有名なジョーンズ多項式を含み、さらに強力なものになっている。2変数拡張や新しい代数等多くの興味深い結果も得られている。 以上のように、非線形現象を取扱うソリトン理論は、量子場の理論・統計力学模型と対象を拡げることにより、多くの新しい現象を予言するとともに、興味深い理論構造を持っていることが明らかにされた。さらにこれらの点を発展させていきたいと考える。
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