研究課題/領域番号 |
61540285
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平沢 朋郎 東北大, 理学部, 教授 (80011568)
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研究分担者 |
鈴木 保典 東京大学, 理学部, 助手 (70011666)
堀内 茂木 東北大学, 理学部, 助手 (00004490)
山本 清彦 東北大学, 理学部, 助手 (90004390)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 短周期地震動 / 確率論的震源モデル / 強震動予測 / 移動震源 / 加速度波形 |
研究概要 |
1.移動震源確率モデルに基づいた純理論的な加速度地震動の予測波形と観測波形との対比から次の結果を得た。 (1)理論モデルから期待される震源スペクトルの短周期成分は観測結果と矛盾しない。 (2)断層の拡大に起因する波動振幅の指向性に関しては、理論と観測は調和的である。 (3)点震源要素のメカニズム解に起因する波動振幅の指向性は理論波形において著しいのに対し、観測波形の特に短周期において顕著ではない。なお、理論予測においてメカニズム解に適当なゆらぎを与えても満足すべき改善は得られない。 (4)岩盤上の観測点においては理論波形と観測波形の一致度は比較的よいのに対し、軟弱地盤上では必ずしも満足できる結果は得られない。 2.上記(3)と(4)の結果は伝播径路と地盤内の構造不均一性が十分評価されていないことを示しており、理論予測において解決されるべき今後の大きな課題である。一方、適当な中・小地震が観測され、その波形が近似的にグリーン関数とみなし得る場合には、それを利用した半経験的予測手法がより現実的であるといえよう。 3.半経験的予測手法における要素となる小地震の重ね合わせ方は、上記1-(1),1-(2)によより、次のように結論される。 (1)対象とする大地震の地震モーメントをMo、要素となる小地震のそれをMsとする。重ねるべき小地震の数は【(Mo/Ms)^(2/3)】とする。 (2)応力降下量の自乗平均値に対応すべく、小地震による波形振幅を定数倍してゆらぎを与える。 (3)これらの要素地震の重ね合わせで得られる地震モーメントはMoより小さい。小地震の波形に大地震の破壊時間に等しい立ち上り時間をコンボルブした長周期波形を作り、これを付加することにより、地震モーメントの不足分を補う。
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