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固体をターゲットとして生成する酸素-15の化学的挙動に関する基礎的・応用的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61540437
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関東北大学

研究代表者

岩田 れん  東北大, 国立大学(その他), 助手 (60143038)

研究分担者 高橋 俊博  東北大学, サイクロトロンラジオアイソトープセンター, 助手 (70143039)
井戸 達雄  東北大学, サイクロトロンラジオアイソトープセンター, 教授 (80134063)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード酸素-15 / ホットアトム化学 / 窒素ケイ素 / 放射性薬剤 / 核医学 / 重陽子照射
研究概要

1.熱的に安定で窒素の含有率が高い四窒化三ケイ素(【Si_3】【N_4】)をターゲットに選び、【^(14)N】(d,n)【^(15)O】反応を用いて反跳反応で気相中に取り出される【^(15)O】の化学的挙動に関して基礎的研究を行った。2.粉末状の【Si_3】【N_4】をアルミ製の照射容器に入れ、入射エネルギーが8MeVの重陽子で照射した。照射下流速200mL/minのHeをターゲット中に通し、【^(15)O】-生成物を取出した。照射電流値He中に添加する気体の種類又は割合を変えて【^(15)O】-生成物の化学形やその生成量を調べた。3.純粋なHeをターゲット中に通じた場合の【^(15)O】の取出し率は電流値に依らず僅か0.3%であったが、He中に【O_2】を加えるとこの値は1.3%に増加した。しかし、【O_2】の割合を10%までに高めても取出し率に変化は認められなかった。この時の【^(15)O】の化学形のラジオGC分析の結果、90%以上の【^(15)O_2】と10%以下の【N_2】【^(15)O】の2種類の生成物が見出された。次に、He中に【CO_2】を加えた場合は、その添加率に比例して【^(15)O】の取出し率は増加し、電流値5μA,【CO_2】10%を用いた場合この値は3%であったのに対し、電流値を10μAに増加すると【^(15)O】の取出し率は10%に上昇した。GC分析の結果、【^(15)O】は99%以上がC【^(15)O_2】として固定された。4.気相中での反跳【^(15)O】原子と【O_2】や【CO_2】との反応性には殆ど違いがないと考えられる。従って、本研究で示された結果は、微粒子状のターゲットから飛出した反跳【^(15)O】原子がターゲット表面に吸着されている【CO_2】分子あるいはターゲットそのものと主に反応することを示唆している。照射条件の変化に伴う【^(15)O】の取出し率の変化から、【^(15)O】-生成物が効率的にターゲット中から取出されていないと推定された。照射容器の構造とターゲットの物理的形状を工夫することでより高い収率でC【^(15)O_2】を取出せる事が期待でき、この方法が【^(15)N】(p,n)【^(15)O】反応を用いる【^(15)O】標識気体の実用的な製造法に充分応用可能であると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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