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気体吸着による酸化鉄表面電子状態の変化の背面散乱メスバウア効果による検出

研究課題

研究課題/領域番号 61540446
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関京都大学

研究代表者

高野 幹夫  京大, 化学研究所, 助教授 (70068138)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードマグネタイト薄膜 / ヘマタイト薄膜 / エピタクシー / 背面散乱メスバウア効果 / 表面磁気異方性
研究概要

1.サファイア基板上に、【Fe_3】【O_4】(マグネタイト)およびα-【Fe_2】【O_3】(ヘマタイト)の薄膜を反応蒸着法により作製した。原料鉄粉は【^(56)Fe】,【^(57)Fe】,あるいは自然鉄を用いた。X線回析の測定より、酸素圧,蒸着速度および基板温度の適当な範囲で基板のC面上に、マグネタイトの(111)面とヘマタイトの(0001)面をエピタクシャル成長させることのできることがわかった。
2.【^(57)Fe】のメスバウア効果の測定は、通常の透過法が基板の存在と【^(57)Fe】の微量であることにより適さないので、共鳴内部転換電子測定法を用いた。そのカウンターを自作した。【^(56)Fe】と【^(57)Fe】を使い分けて、表面5【A!゜】のみ【^(57)Fe】を蒸着した試料でも、約1週間の測定時間で充分解析可能なスペクトルが得られたのは、測定法についての大きな成果であった。
3.各種試料のメスバウアスペクトルから、(1)試料が良質の単相の膜であること、(2)ヘマタイトの場合、スピンは完全に膜面内にあること、(3)マグネタイトの場合、等価な4本の〔111〕を容易軸とする磁区の存在することが明らかになったが、特筆すべきことは、(4)表面5【A!゜】のみ【^(57)Fe】を蒸着したマグネタイトのスペクトルは、予想とは逆に表面といえども酸化が進んで【Fe^(2+)】が消失してしまうことはなく、ほとんど内部と変らない電子状態が保たれていることと、表面磁気異方性によりスピン軸は膜面内に留まることが明らかになったことである。一方、(5)それを300℃で酸化して得られるγ-【Fe_2】【O_3】(マグヘマイト)の表面層のスペクトルは非常にぼやけたものとなり、酸化処理により結晶性がかなり低下することが明らかになった。
4.表面にのみ【^(57)Fe】を含むマグネタイトにピリジンを吸着したものと金を蒸着した試料のスペクトルを得、現在解析中である。さらに測定温度範囲を広げる努力を重ねている。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Fujii;M.Takano;Y.Bando;Y.Isozumi;R.Katano: Thin Solid Films.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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