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遷移金属錯体を反応場とする選択的脱水素反応

研究課題

研究課題/領域番号 61540452
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

後藤 正文  名古屋市大, 薬学部, 助教授 (50080180)

研究分担者 黒田 良孝  名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (40080204)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード鉄シアノ錯体 / 配位子酸化反応 / 脱水素 / 反応速度 / 酸化還元電位 / ジエチレントリアミン / 1,4,8,11-テトラアザウンデカン
研究概要

1.(1)【〔Fe(CN)_n(N)_(6-n)〕^(2-n/3-n)】型の錯体としてNがジエチレントリアミン(n=3)と2,3,2-tet(n=2)の錯体を単離することに成功した。前者はfac-、後者はcis-β型であった。鉄(【II】)錯体を塩基性水溶液で酸化すると逐次的な配位ポリアミンの脱水素反応が進行し、反応生成物の分光学的検討より、二級アミンは一級アミンに比べ容易に脱水素するが、ポリアミンにおいて当該二級アミンを中央とする3つの配位窒素原子が同一平面上になければ反応は起らないという仮説は支持され、錯体上で選択的な酸化反応が起こることが実証された。今後、生成物錯体を分解しポリアミンの酸化分解生成物をGC分析しさらに確認する予定である。(2)これらの鉄(【III】)錯体の塩基性水溶液中での不均化に伴う脱水素反応を分光光度計等によって測定した。速度はジエチレントリアミン錯体では三次式で表わされ速度定数はk=2,6×【10^5】【M^(-2)】【S^(-1)】であったが、2,3,2-tet錯体ではpH=12.9で極大を示し、v=k【K_1】【K_2】〔OH〕【〔Fe^(III)〕^2】/【{1+K_1(1+K_2)〔OH^-〕}^2】で表わされた。これより鉄に配位したアミノ基のプロトン解離定数【K_1】=10.6【M^(-1)】がえられ、鉄錯体間の電子交換速度定数kは、【10^8】【M^(-1)】【S^(-1)】と見積られた。
2.上記錯体のCV測定で可逆的な酸化還元波がジエチレントリアミン錯体では0.23V、2,3,2-tet錯体では0.30Vでみられた。これまでの知見より後者では配位子構造に因る鉄(【II】)の安定化が起っていると考えられる。
3.鉄(【III】)錯体の【^1H】NMRは常磁性シフトによりよく分離したシグナルを示し、2,3,2-tet錯体ではすべてのプロトンが分離観測されcis-β構造と同定する根拠を与えた。JAMOL3の本学への移植が完了し、現在1,2-ジアミン錯体の分子軌道計算を行っている。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Masafumi Goto: Inorg.Chem.25. 1684-1691 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 後藤正文: 名古屋市立大学薬学部研究年報. 34. 1-22 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshitaka Kuroda: Bull.Chem.Soc.Jpn.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshitaka Kuroda: Inorg.Chem.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshitaka Kuroda: Inorg. Chem.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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