研究課題/領域番号 |
61540463
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
遺伝学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中田 篤男 阪大, 微生物病研究所, 助教授 (80029769)
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研究分担者 |
雨村 光子 大阪大学, 微生物研究所, 教務職員 (80159467)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 大腸菌 / アルカリ性ホスファターゼ / アイソザイム / アイソザイム遺伝子 / 遺伝子組み換え / DNA塩基配列 / シグナルペプチド / マキシ・セル法 |
研究概要 |
アルカリ性ホスファターゼは原核,真核を問わず殆どすべての生物に存在し、しかも殆んどの場合にアイソザイムが知られている。しかし、その形成機構が解明されている例はない。大腸菌の場合は、一個の構造遺伝子(ahoA)をもとに合成されたポリペプチドがペリプラズムに分泌され、二量体となって酵素活性をもつものとなる。この酵素分子のアミノ末端にはアルギニン残基が存在しているが、培養を続けるとそれが取り除かれていくため合計3種のアイソザイムが観察されるようになることが知られていた。筆者らは、アルギニン残基の除去に関与する遺伝子を発見しiapと命名した。iap遺伝子を多コピー・プラズミッド上にクローニングし、遺伝子量効果を利用した無細胞系でのアイソザイム変換実験からiap遺伝子産物がある種の蛋白分解酵素であることを示唆した。本年度の研究では、iap遺伝子を含む約1,600塩基対のDNAの塩基配列を決定し、アキシ・セル法によってIap蛋白を同定した。塩基配列から推定すると、Iap蛋白は345個のアミノ酸を含む分子量37,919の蛋白質で、アミノ末端部にシグナルペプチドと考えられる疎水性のアミノ酸配列が存在している。これはIap蛋白がペリプラズムへ分泌されることを示唆している。しかし、アイソザイム変換能をもつ蛋白も、マキシ・セル法で標識したIap蛋白も、いずれも浸透圧ショック法で菌体から遊離しなかった。したがって、Iap蛋白はペリプラズム中で内膜か外膜と結合していると考えられる。iap遺伝子は一シマトロン・一オペロンの形態をとり、オペロン下流の非翻訳領域に39塩基対が一単位となった繰り返し配列が、32塩基対ずつ離れて等間隔に5個存在している。この特異的な塩基配列の機能は不明である。また、Iap蛋白の菌体内での存在部位、基質特異性、その他の物理化学的諸性質の解明も今後の研究課題である。
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