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蝶の脳における季節型ホルモン活性の発生に伴う変動

研究課題

研究課題/領域番号 61540520
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 動物発生・生理学
研究機関山口大学

研究代表者

遠藤 克彦  山口大, 理学部, 助教授 (70089845)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード蝶の季節型ホルモン / 生物定量 / 抽出
研究概要

キタテハ・アゲハチョウ・ベニシジミの3種の蝶では、その成虫に季節型がある。その夏型成虫の発現に、蛹期に脳から分泌される夏型ホルモンが関与していることが知られている。今回、これらの蝶の前蛹または蛹から脳を集め、2%Naclの抽出液をつくり、キタテハの短日蛹(秋型成虫を生ずる蛹)に注射したところ、短日蛹から夏型成虫をつくる夏型ホルモン活性が、これらの抽出液に存在していることがわかった。更に、カイコ蛾の脳を集め、その抽出液をつくり、夏型ホルモン活性を調べたところ、このカイコの脳の2%Nacl抽出液にも、夏型ホルモン活性が存在していることがわかった。上記の3種の蝶とカイコの脳に存在する夏型ホルモン活性物質は、acetoneや、80%ethanolでは抽出されず、硫安によって沈澱(50-60%飽和で、2%Nacl抽出液中の夏型ホルモン活性の50%が沈澱する。)させられることがわかった。また、キタテハの夏型ホルモンについて、その性質を調べたところ、熱にはかなり安定(95℃,5分)であるが、trypsin処理でその活性が失われることがわかった。ついで、キタテハとカイコの2%Nacl脳抽出液をSephcclexG-50および高速液休クロマトグラフィーにかけて調べたところ、いずれの夏型ホルモン活性物質も分子量が3,500から6,000の間であり、逆層クロマトグラフィーの溶出時間もほぼ同じであった。得られた夏型ホルモンの分子量、逆層クロマトグラフィーの溶出時間から、これらの夏型ホルモンは、先に報告されているカイコの前脳腺刺激ホルモンと分子量(4,400)逆層クロマトグラフィーの溶出時間ともほぼ同じであることがわかった。また、SephcclexG-50と逆層クロマトグラフィーの各フラクションをアゲハチョウの休眠蛹に注射し、前脳腺刺激ホルモン活性を調べたところ、夏型ホルモン活性が存在するフラクションと、前脳腺刺激ホルモンが存在するフラクションとがほぼ同じであることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Endo,K.: Zool.Sci.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Masaki,T.: Zool.Sci.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Kumagai,K.: Zool.Sci.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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