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移動性細胞の形成と移動における細胞内骨格の役割

研究課題

研究課題/領域番号 61540535
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 動物発生・生理学
研究機関立教大学

研究代表者

加藤 秀生  立大, 教養部, 助教授 (30111610)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード細胞内骨格 / 第一次間充織細胞 / サイトカラシンB / マイクロフイラメント / 細胞移入
研究概要

タコノマクラ胚を用いて、第一次間充織細胞が形成されるときの細胞内骨格の動態を蛍光顕微鏡,サイトカラシンB(CB)処理,透過型電子顕微鏡による微細構造観察等によって調べた。孵化直後の胞胚の植物極は他の部域と同様の扁平上皮からできているが、やがてこの部分が肥厚して植物極板を形成するようになる。この時期では将来第一次間充織細胞になる前駆細胞は形態上区別できない。しかし、CB処理をこの時期に行うと、植物極板を形成している細胞群だけの胞胚腔側の細胞質が胚表側へと退縮し、やがて胞胚腔上皮から脱落する。これらの細胞を除去した胞胚には第一次間充織細胞が形成されないことから、脱落細胞が第一次間充織前駆細胞であることを示している。CBに感受性を示す細胞群はFーアクチンのみを選択的に識別するローダミンファロイジン(RP)に強く染色されることが正常胞胚で明らかになり、他の胞胚腔上皮とは異なる状態の細胞内骨格を持っていることが示唆された。しかも、これらのRPに染まる細胞内領域が胞胚腔側の細胞膜直下に限られており、CB処理への反応が最初にこの部分にみられることはCB感受性構造がここにあることを物質的に裏付けたことになる。事実、CB処理を受けた胞胚ではこのようなRPで染められる細胞内領域が消失する。透過型電子顕微鏡観察によると、正常胞胚では植物極板を形成している細胞群の胞胚腔側の膜直下にマイクロフイラメントの層を持ち、これらのマイクロフイラメントは胞胚腔に短く突出された細胞突起構造中に分布している。その他の胞胚腔上皮細胞の胞胚腔側にはほとんどマイクロフイラメントは見られない。一方、CB処理胞胚ではマイクロフイラメントがほとんど消失している。以上の結果から、第一次間充織細胞は形態分化以前にF-アクチンを胞胚腔側の細胞膜直下に形成することによって、移入準備を完了していることが明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 加藤秀生: ""発生システムと細胞行動"第1部,第1章.ウニ胚の第一次間充織細胞" 培風館, 290 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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