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地球史における花崗岩の進化

研究課題

研究課題/領域番号 61540551
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 地質学一般
研究機関茨城大学

研究代表者

高橋 正樹  茨城大, 理学部, 助教授 (20134166)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード始生代 / 花崗岩 / 地球の進化 / Iタイプ花崗岩 / Sタイプ花崗岩 / Mタイプ花崗岩 / 磁鉄鉱系列花崗岩 / チタン鉄鉱系列花崗岩
研究概要

始生代・原生代・古生代・中生代〜新生代の花崗岩類の主化学組成値5000余ケのデータの統計処理を行った結果、以下のような各時代毎の特徴が明らかとなった。1.始生代花崗岩類にはIタイプ・チタン鉄鉱系列が多く、特にMタイプが多産する。2.原生代花崗岩類にはAタイプが特徴的である。3.古生代花崗岩類にはSタイプが多い。4.中生代〜新生代花崗岩類ではIタイプ磁鉄鉱系列が卓越する。以上のように主化学組成値からみる限り、地球史における花崗岩の進化は明瞭である。このうち最古の始生代花崗岩類の主化学組成の統計的特徴と中生代以降のそれとを特に詳細に比較検討した結果、以下のような始生代花崗岩類の化学的特徴が明らかとなった。1.Fe【O^*】,【K_2】Oに乏しく、【Na_2】Oに富む。【K_2】O/【Na_2】O比が低い。2.AFM図上で典型的なカルクアルカリ・トレンドを示し、Feの濃集が認められない。3.低い【Fe^(3+)】/【Fe^(2+)】比を示し、還元的である。4.高いC/ACF比を示す。5.高い(Ca+Mg)/【Fe^(2+)】比、低い(Na+K)/Al比を示す。以上の化学的特徴は当時の地殻物質の性質〔1.典型的な泥質堆積物を欠き、火山岩類が圧倒的部分を占める。2.火山岩類は大部分が低アルカリ・ソレアイト及びコマチアイトである。3.大気の性質を反映して、きわめて還元的である。〕と調和的である。すなわち、こうした特殊な地殻物質の再溶融が、特異な始生代花崗岩類をもたらした直接的原因である可能性がきわめて強い。また始生代地殻物質の化学的性質は、当日の高い地温勾配を反映しているものと思われ、結果的に花崗岩の化学的性質も、そうした地球初期の温度構造の表われであるといえるかもしれない。なお本研究の過程で、韓国江原道太白市周辺から採取した原生代花崗岩類の分析を行い、そのデータを統計処理に加えた。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高橋正樹: 地質学論集. 25. 225-294 (1985)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 高橋正樹: 岩石鉱物鉱床学会誌.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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