• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

不飽和化合物を滲み込ませたミリポア膜の興奮現象とそのセンサーとしての可能性

研究課題

研究課題/領域番号 61550039
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 応用物理学一般
研究機関東京工業大学

研究代表者

川久保 達之 (川久保 逹之)  東京工業大学, 理学部, 教授 (10016040)

研究分担者 槌屋 美実  東京工業大学, 理学部, 助手 (50134812)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1987年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード人工膜 / ミリポアフィルター / 自励電位振動 / 自己触媒作用 / 界面活性剤 / ミセル / 膜の興奮 / 自励振動 / 非平衡相転移現象
研究概要

本科学研究費補助金によって行われた研究は大きく分けて二つのテーマによりなる. 一つはディオレールフォスフェイトを滲み込ませたミリポアフィルターに見られる自励電位振動である. この種のフィルターは塩溶液に漬けるとき, その濃度がある閾値を越すと一気に伝導度がよくなる性質をもつが, これを膜の表面でのK^+イオンの取り込み反応について自己触媒作用を仮定して説明することを試みた. すなわち溶液中のK^+イオンが膜の細孔部に詰まっているディオレールフォスフェイトと反応すると, できた中間生成物は別のK^+イオンの取り込みに対して自己触媒的に働くと仮定する, そうすると, 膜の表面近くのイオン濃度がある値に達するとき, 自励的に取り込み反応が進むことが分かった. このモデルはまた膜の片側の濃度を上述の閾値より大きく, 他の側を小さくとるときに見られる電位振動も説明できる. 二つ目のテーマは油と界面活性剤水溶液との界面に現れる自励電位振動である. われわれはこの自励振動が界面活性剤の濃度によって, どう影響されるかを実験的に調べた. その結果, 安定な振動が持続するためには界面活性剤の濃度が低く過ぎても高過ぎてもよくなく, ある特定の濃度の範囲で安定な振動が観察されることが判った. この実験事実も界面活性剤イオンが沖合から拡散で界面の近くまで運ばれてきて, そこの濃度がある閾値に達すると逆ミセルを形成して油相の中に取り込まれるというモデルで説明できることが判った. 更にこの系について, 界面に垂直に定電流電源から直流電流を流す場合と界面に定電圧をかける場合とでは電位振動のスパイクの向きが逆であることが明らかになった.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] T,Kawakubo: Biophys.Chem.23. 229-235 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] G,Qin: J.Phys.Soc.Japan. 55. 3308-3311 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 川久保達之: 固体物理. 21. 810-815 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H,Yamasaki: J.Phys.Soc.Japan. 56. 3389-3395 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T,Kawakubo: To be published in Ferroelecrics. (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. Kawakubo: "Critical Change of Ion Conductance and Self-Sustained potential Oscillation in Artificial Membrane Systems" Biophys. Chem.23. 229-235 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] G. Qin: "Elctrical Circuit Simulation of Membrane Excitaion" J. Phys. Soc. Japan. 55. 3308-3311 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. Kawakubo: "Physics of Open Systems (in Japanese)" Kotai-Butsuri. 21. 810-815 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H. YAMSAKI: "Fluctuations of the Action Potential in Excitation Process of Nitella" J. Phys. Soc. Japan. 56. 3389-3395 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. Kawakubo: "A Model Simulation of Self-Sustained Electrical Oscillations across a Water/Oil Interface" Ferroelctrics. (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T.KAWAKUBO: Biophysical Chemistry. 23. 229-235 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] G.Qin: J.Phys.Soc.Japan. 55. 3308-3311 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 川久保達之: 固体物理. 21. 810-815 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] H.Yamasaki: J.Phys.Soc.Japan.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi