研究課題/領域番号 |
61550068
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
結城 良治 東大, 生産技術研究所, 助教授 (70114709)
|
研究分担者 |
木須 博行 長崎大学, 工学部機械工学科, 助教授 (30153084)
|
研究期間 (年度) |
1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1986年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 境界要素法 / 数式処理システム / 破壊力学 / 応力拡大係数 / 特異積分 / 弾性解析 / 第5世代コンピュータ |
研究概要 |
数式処理・記号処理を可能とし、知識の獲得と推論機能を有する第5世代コンピュータの開発を目前として、、構造解析の分野における有限要素法や境界要素法等による数値解析技術も新たな転換が迫られている。最近効率的な数値解析法として注目されている境界要素法は、支配方程式を満たす基本解を導入し、境界積分方程式に帰着させ問題を解くため、有限要素法と比べてより解析的側面を有し、本来数値処理より数式処理・記号処理に適した解法と考えられる。本研究は、この点に着目し、境界要素法に数式処理および記号処理を導入した新たな構造解析手法の開発を目的とする。 まず通常の数値処理に基づく境界要素法弾性解析汎用プログラムを確立した。本プログラムは特に2次元および3次元き裂の応力拡大係数を高精度かつ効率的に求めるためのものであり、応力拡大係数の決定法を工夫し、さらに新たな基本解を導入したものである。この基本解の導出に際し、数式処理システムREDUCEを用い、プログラム作成の効率化を図った。これにより、Mindlinの解を用いた薄板接合構造の解析システムおよびHetenyiの解を用いた異材接合構造の解析システムを作成し、報告した。 また、熱応力問題や材料非線形問題の境界要素法解析で問題となる内点の応力を求める際に生じる特異性の強い領域積分を数式処理システムを用いて解析的表示式で表すことに成功し、この特異積分を精度良く評価できる解析システムを開発した。このシステムをモールドICの熱応力解析に応用した。数式処理システムは積分および微分等の解析を伴なう境界要素法プログラムの作成の効率化に極めて有効であった。しかし、数式処理と数式処理とのインタフェースの問題もあって、数式処理・記号処理を導入した境界要素法システムの構築は現状では困灘であった。
|