研究課題/領域番号 |
61550076
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
放生 明広 金沢大, 工学部, 助教授 (80019778)
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研究分担者 |
茶谷 明義 金沢大学, 工学部, 教授 (30019731)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 衝撃力 / FFT / 伝達関数 / マイクロコンピュータ / 畳み込み積分 / 応力波 |
研究概要 |
物体に作用する衝撃力を測定することは一般には困難である。そこで、本研究ではマイコンによるFFTにより物体の伝達関数を測定し、これを用いて応力波形から物体に作用した衝撃力を推定する手法の妥当性を検当した。 1.波形記憶装置(岩通DM-7100)とマイコン(NEC製PC-9800)を組合せた応力波測定装置を試作した。本装置では、最高1マイクロ秒の速度でデータをサンプリングし、直ちにマイコンに取り込み所用のデータ処理を対話形式で行った後、結果をブロッタ、プリンタ等に出力できる。FFTの所用時間は1024点で約2秒、畳み込み計算の所用時間はは約10秒である。 2.任意の段付棒の先端に単位パルス状の衝撃負荷が加わる時の応力波を解析するプログラムをC言語による再帰サブルーチンを利用して作成した。 3.1.で作成した装置を用いて真直棒および、先端部に質量のある、段付き棒について衝撃実験を行い本測定法の実用性を検討した結果、以下の知見が得られた。(1)FFTによる推定波形は、実験結果とほぼ一致するが、高周波成分が加わったものとなり、実用性には問題がある。これは、本実験のような高速では、較正実験においてインパルス状の負荷を与えることが困難であること、FFTにおけるデータ点数打ち切り等の影響によるものと考えられる。(2)そこで、FFTによらないで、畳み込み積分を直接逆に解いて伝達関数を求める手法を開発した。すなわち、伝達関数を、有限個のインパルス列と仮定し、畳み込み積分を積和に変換し、最小2乗法を併用して、インパルス列を決定した。本手法によれば、較正実験においてインパルス状の負荷を用いなくても、実用上十分正確な伝達関数を決定することが可能であり、これを用いた推定衝撃力は実験値と良く一致した。 4.重錘落下型の圧縮試験機を試作し試験片応力の測定に本手法を適用した。
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