研究課題/領域番号 |
61550088
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
北條 英典 東北大, 工学部, 教授 (80124618)
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研究分担者 |
玉川 規一 東北大学, 工学部, 助手 (50179876)
矢口 仁 東北大学, 工学部, 助手 (90125675)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 複合材料 / プレス成形 / 繊維含有率 / 繊維配向 / フローフロント / スタンパブルシート / 固液混相流 |
研究概要 |
長繊維強化高分子複合材料(以下長繊維FRTPと略称する)の精密プレス成形では、成形品精度や強度の向上と異方性の制御が最大の問題とされている。本研究は、上記問題の支配要因がプレス成形中の長繊維FRTPの流動挙動である点に着目し、試作および市販長繊維FRTPの平板圧縮及び後方押出しを行なった場合の繊維の流動挙動、繊維含有率分布、繊維配向およびフローフロントなどに及ぼす材料、成形條件の影響を理論的、実験的に検討し、精密プレス成形に関する基本的知見を与えた。 1.繊維含有率の分布 成形中の材料の流れを繊維とマトリックスから成る固液混相流として扱い、繊維とマトリックスの分離を表わす理論式を誘導し、これを平板圧縮および後方押出しに適用して実験と対比し、本理論の妥当性を提示した。さらに、成形品内の繊維含有率の分布を数値解析し、成形速度が大きくなると、繊維含有率分布の変化が少くなることなどを明らかにした。 2.繊維の配向 繊維に作用する流体抵抗と、繊維相互のからみなどに基因する相互拘束力との釣合いから、流れに伴う繊維の配向を求める理論式を誘導した。本理論を平板圧縮に適用して実験と対比してその妥当性を確かめ、配向は成形速度が大きくなるほど顕著となることなどを明らかにした。 3.チャージパターンとフローフロント 成形型内の材料のフローフロントを、流動に伴う繊維とマトリックスの分離、繊維の配向およびこれらに基因する粘度の変化とその異方性を考慮に入れて解析する方法を提案し、平板圧縮で実験と極めて良く解析が一致することを示した。以上の諸成果は、本研究によりすべて初めて明らかにされたものである。
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