研究概要 |
(1)正方形断面を有する90°ベンド(曲率半径比2.0)内を流れる乱流の平均速度を, レイノルズ数Re=40000の下で, ベンド上流から下流にわたって測定した. 軸方向の流れは, ベンド入口近くで一旦内壁側へ偏るが, ベンド角80°付近からは逆に外壁側へ寄り始め, ベンド流出直後に最も外壁側へ偏る. また, 断面内に誘起される二次流れはベンド出口で最大となる. (2)曲り円管内の十分発達した乱流にレイノルズ応力モデルを適用して数値計算を試み, 計算結果と測定結果を比較した. 数値計算により得られた平均速度分布は断面全域で測定結果とほぼ一致する. 乱れ強さの計算結果は壁付近の一部で測定結果よりも小さい値を予測するが, 断面全域の様相は測定結果と定性的に一致する. (3)十分発達した曲り管内振動層流の二次流れを, ウォマスリイ数α=5.5〜28, ディーン数D=40〜500の条件下で, トレーサ法により可視化した. 二次流れのフローパターン, 速度分布および渦の中心位置について, ウォマスリイ数, ディーン数による推移を系統的に明らかにした. また, 数値解と実験結果を比較し, 両者がよく一致することを示した.
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