研究課題/領域番号 |
61550248
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
森 真作 慶応大, 理工学部, 教授 (00051269)
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研究分担者 |
小沢 慎治 慶應義熟大学, 理工学部電気工学科, 助教授 (70051761)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 衛星通信 / 相互変調雑音(混変調雑音) / SCPCシステム / スペクトル |
研究概要 |
衛星SCPC(Single Channel Per Carrier)システムでは、多数のキャリアが非線形特性を有する中継器で共通増幅されるため、相互変調雑音(混変調雑音、IM:Intermodulation)が発生し、チャンネル容量を制限する大きな要因となっている。また、周波数帯域を有効に利用するため、狭帯域変調方式であるMSKやQORCが提案されている。 本研究はディジタル変調方式としてPSK,MSK及びQORCをとりあげ、そのパワースペクトルに注目してIMの特性を解析するものである。まず、各変調方式におけるIMの影響を比較するため、SCPCシステムのなかの変調波1波のスペクトルとIM成分の1つのスペクトルに注目し、変調方式に固有のキャリアー相互変調雑音比(固有C/IM)を提案し、帯域外放射IM電力特性、及び、隣接チャンネルに落ちるIM電力特性を求める。次に、実際のSCPCシステムの例としてN波のキャリアで満たされた最悪チャンネルについて検討し、固有C/IMの有効性を明らかにすると共にN→∞のときのC/IMの値を導出する。 結果として、スペクトルの集中性の優れたQORCはIM成分のスペクトルも集中しており、帯域外に放射されるIM電力は少ないもののC/IMはPSKやMSKより小さく、最もIMの影響を受けやすい変調方式であることがわかった。また、固有C/IMは各変調方式におけるIM特性を比較する基準とすることができる。 今後の研究の展開として、各変調方式に適したフィルタの帯域幅とガードバンド幅を見いだすことと、周波数帯域幅に余裕がある場合に周波数配列法を工夫することにより、TWT全体の通信容量を最大化させることを目的とした方向に発展させてゆく予定である。
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