研究概要 |
混晶半導体へのテロ接合の物性パラメータや結晶欠陥の評価に関する手法につき, 短時間でデータの収集・解析を行うためのシステム確立と実際に適用した結果, 以下の点が明らかにされた. 1.最小時間分解能100nsecを持つ多点サンプリング法による過度容量分光法(DLTS法)について, データ収集・解析が数十分程度で行えるシステムが作製できた. 2.雑音除去に関しては, 時間領域における同期加算法及びディジタル低域フィルタの導入により, S/N比で約40dB改善され, 従来アナログ型では達成できなかった記号検出が可能となった. 3.本システムを歪のあるヘテロ接合GaInAs/GaAsに適用した結果 (1)ヘテロ接合界面で, 活性化エネルギー0.63eV, 捕獲断面積が1.0×10^<-14>cm^2の正孔トラップが, 界面付近に2×10^<14>cm^<-3>存在し, 歪に関連していることがわかった. (2)この系に関するヘテロ接合のバンド不連続値は, 0.64△EGであることが明らかになった.
|