研究課題/領域番号 |
61550334
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
コンクリート工学・土木材料・施工
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
魚本 健人 東大, 生産技術研究所, 助教授 (80114396)
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研究分担者 |
辻 恒平 茨城職業訓練短期大学校, 教官 (90163790)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 塩害 / 腐食 / コンクリート構造 / 鉄筋 / 劣化度 / 診断 / AE計測 / 電位測定 |
研究概要 |
現存するコンクリート構造物は様々な原因により劣化しているが、特に沿岸地帯に設けられた橋梁などでは、海からの塩分による鋼材腐食と、設計当初に比べはるかに多量となった交通量のため、著しい複合劣化が生じている。このようなコンクリート構造物を維持するためには、早期に構造物の腐食程度を考慮に入れた疲労劣化度を判定し、その診断結果に基づいた補修、補強を実施することが必要となる。本研究では、このような塩害による鋼材腐食を受けたコンクリート構造物の疲労劣化度を、非破壊的に判定する方法を確立することを目的として実施したものである。以下に本研究で明らかになったことをまとめて示す。 (1)定電流法により腐食程度を変え、鉄筋を強制腐食させた鉄筋コンクリート梁を用い、静的載荷試験および疲労載荷試験を実施し、耐力,変形,AE計測を行った結果、鉄筋の腐食がある限界値を越えると、梁の静的および疲労特性は著しく変化することが明らかとなった。即ち、腐食の生じていない場合には設計通りの破壊性状を示すが、鉄筋腐食が生じている場合には、より胞性的な破壊となり、疲労耐力も著しく減少する。 (2)鉄筋の腐食量は電位計測でほぼ判別できること、腐食に伴うコンクリートのひび割れはAE計測でその発生の有無が判別できるばかりでなく、位置についても精度良く求めることができること、またAE計測を連続的または定期的に行えば劣化度を判定することができることなど、非破壊検査によってコンクリート構造物の劣化度を診断することができることが明らかとなった。 (3)AE計測および電位測定を定期的に行って、コンクリート構造物の劣化度を診断するシステムを考察した。
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