研究課題/領域番号 |
61550339
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
コンクリート工学・土木材料・施工
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
米倉 亜州夫 広島大, 工学部, 助教授 (00034372)
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研究分担者 |
宮沢 伸吾 広島大学, 工学部, 助手 (10157638)
竹村 和夫 呉工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (20043820)
田澤 栄一 広島大学, 工学部, 教授 (60155067)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 乾燥収縮 / クリープ / 引張クリープ / 高炉スラグ微粉末 / シリカフューム / 細孔構造 / 毛細管張力 / AE |
研究概要 |
本研究はコンクリートの乾燥収縮およびクリープの機構に及ぼすセメントペーストの細孔構造の影響について実験的に検討するとともに、引張クリープの特性の把握と機構についても検討した。細孔構造を変化させるため、高炉スラグ微粉末やシリカフュームをセメントの一部と置換させたり、水結合材比、標準養生日数を変化させて製造したコンクリートおよびモルタルの乾燥収縮,圧縮クリープおよび引張クリープの特性を調べた。その結果、以下のようなことが認められた。 1.高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの乾燥収縮および圧縮クリープは、無混入の場合より、同一水結合材比において、標準養生を十分行うことによって、小さくなった。このような傾向はスラグの粉末度が大きいほど著しかった。これは、スラグを用いた場合、十分養生することによって、圧縮強度が増大し、細孔構造が緻密になるためである。 2.シリカフュームを用いた場合、細孔構造の緻密化がスラグの場合より大であった。 3.水和反応が進展しているほど、細孔構造は緻密化し、微細孔に発生する毛細管張力が大となり、収縮力が強くなるが、同時に圧縮強度も増大し変形しにくくなる。乾燥収縮は、この両者の兼合いにより決まり、圧縮クリープの場合は、毛細管張力による応力および載荷応力と骨格構造との兼合いによってその大きさが決まる。 4.乾燥収縮および圧縮クリープは圧縮強度が大であるほど小さくなり、同一圧縮強度において、混和材混入の有無,水結合材比に関係なく同じ値となった。 5.コンクリートの引張クリープは、低応力レベルでは、主として圧縮クリープの場合と同様細孔の変形によると思われるが、高応力レベルでは、微細ひびわれが卓越してくることがアコースティックエミッションによる測定で明らかとなったが、その他の種々の要因の影響については今後の研究で検討する。
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