研究課題/領域番号 |
61550360
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・土質工学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
三浦 哲彦 佐賀大, 理工学部, 教授 (00035073)
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研究分担者 |
荒牧 軍治 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (60039279)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 杭 / 砂礫 / 粒子破砕 / 高圧三軸試験 / 弾塑性構成式 / 応力ひずみ特性 / 数値解析 / 塑性仕事 |
研究概要 |
現有の模型杭実験装置を用いて、土中土圧計を埋設した上で杭載荷時の土中応力分布を測定した。実験は、砂および礫のの2種類の試料を用いて行い、荷重〜沈下量関係を定めるとともに、実験後に杭周辺の試料を分割採取し粒子破砕量分布、間隙比分布を調べた。以上の実験結果は、過去調べた別種の砂についての実験結果と傾向は類似しており、測定誤差が大きくなりがちな実験結果に確信を得ることができた。すなわち、砂礫中への杭先端の貫入に伴って粒子破砕領域が広がっていくが、その形状は球根状であり、球根の直径は杭径の3倍程度である。 粒子破砕領域の試料の表面積を算出し、別に定めた表面積〜塑性仕事曲線に基づいて杭先端付近で消費された粒子破砕エネルギーを求めた。また、杭側面に作用する摩擦抵抗を計算して、全塑性仕事量を定めた。これと杭頭に加えられた外力による全仕事量との割合を調べた結果、後者に対する粒子破砕仕事の割合は75%〜90%に達することがわかった。これによって、砂礫中杭の先端支持力には粒子破砕現象が極めて重要に関わっていることが実験的に確かめられた。 実験に用いた砂,礫についての高圧三軸圧縮試験の結果に基づいて、構成式に用いるべき材料定数、Λ(圧縮特性値)、Κ(膨張特性値)、Μ(摩擦特性値)を定めた。これらを用いて提案している等方硬化弾塑性構成式の適用性を検証し、この構成式が実験結果をよく予測できることを明らかにした。提案式を用いて杭の荷重〜沈下量曲線を予測すべく、実験に供した杭を軸対称問題として数値解析を行った。杭直下の4接点に荷重を与え、ニュートン・ラプソン法による非線形収束計算を繰返すという方法で計算した結果を実験結果と照合して、数値計算による荷重〜沈下量曲線は少し小さめの沈下量を与えるが実用性は十分にあることを示した。
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