研究概要 |
高層建物はもとより, 低層住宅などでも, 強風時に窓ガラスやサッシュおよびシャッターなどが破壊される被害が後をたたない. 本研究は, この様な被害を軽減することを目的にカーテンウォールに加わる風圧力の機構を解明した. 研究成果の概要は以下の通りである. 1.過去のサッシュ, ガラスおよびシャッター類の風による被害を調べるとともに, 現行の設計施工法を調査した. 2.大阪南港風力実験所において実際に用いられるサッシュ, ガラスを取り付けた観測小屋(2.7m×3.6m, 高さ3.1m)を設け, 自然風の下で, カーテンウォールに加わる風圧と変位を測定した. 3.幸い, 比較的強風時(G.L.+4m高さで20m/S程度)の記録が得られたのでこれを解析し, 本カーテンウォールなどのように比較的小さな受圧面に働く風圧力の機構とカーテンウォールの変形の相互関係を明らかにした. 4.解析結果をもとに, 入力用標準風荷重モデルを作成し, 標準的なサッシュ, シャッターに対し安全性と性能を確認するためのシュミュレーションを行なった.
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