研究課題/領域番号 |
61550484
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
早川 元造 鳥取大, 工学部, 助教授 (60093621)
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研究分担者 |
井野 博満 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (20029466)
岡 宗雄 鳥取大学, 工学部, 教授 (60029866)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 新鮮マルテンサイト / 異常正方晶軸比 / 鋼中の炭素原子の侵入位置 / 侵入炭素原子による格子歪み |
研究概要 |
1.炭素を含まない正方晶マルテンサイトの軸比変化 Fe-Ni-Ti(C/a=1.03)及びFe-Ti-Co(C/a=1.07)マルテンサイトについて軸比変化を測定した結果、新鮮状態から室温までの昇温時にC/aは減少る。減少量は初期C/aの大小にかかわらず一定で、Fe-Ni-Cの場合(△C/a=0.01)の約1/4であった。またFe-Niマルテンサイトについても同上の温度範囲で同量の軸比減少に対応するX線回析ピーク幅の減少が観察された。これらの結果より、新鮮状態→常温状態間での軸比変化には炭素原子以外の寄与も含まれていることが明かとなった。原因としては変態によって生じた内部応力が昇温によって緩和されることによると解釈される。 2.低炭素領域での正方晶軸比と炭素濃度の関係 Fi-Ni-Cマルテンサイトに関する軸比測定の結果、新鮮状態→常温状態(-50゜C以上での炭素拡散の影響を除く)での軸比変化は炭素濃度に依存せずほゞ一定である。しかしながら低炭素領域でのデータが不足しており、この領域での軸比測定が必要と考えられる。この領域では多結晶試料を用いた場合正方晶ピークが互いに重なり合って精度よく軸比を求めることが困難である。この点を克服するためにFe-Ni-Cの合金の単結晶試料を作製した。現在これらを用いて軸比測定を進めている。 3.炭素原子のまわりの格子歪みによる回析強度の減衰因子の計算 炭素原子がそれぞれ八面体位置及び四面体位置に入った場合の鉄原子の変位場の計算及びX線回折ピーク減衰因子の計算を行った。今後実験結果との比較検討を行う予定である。
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