研究課題/領域番号 |
61550541
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
溶接工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
S WIGN 名大, 工学部, 助手 (90144120)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 炭素移行 / 異種材溶接継手 / 電子ビーム溶接 / オーステナイトステンレス鋼 / クロム-モリブデン鋼 / 高温使用 / 脱炭層 |
研究概要 |
火力や原子力発電所、化学プラント等高温で使用される設備ではオーステナイト系ステンレス鋼とフェライト系CrMo鋼の異種材溶接継手が多く存在し高温使用によるフェライト側からオーステナイト側への炭素の移行が継手性能を劣化させる。この問題について多くの研究がなされているが本研究は、通常のアーク溶接に比べ極めて急熱急冷の熱サイクルを持つ電子ビーム溶接法(EB溶接)を用いてSUS304オーステナイト鋼と2 1/4Cr1Moフェライト鋼異種材溶接継手を作成し、高温長時間保持による炭素移行現象と継手性能を調べEB溶接の適用を検討したものであある。なお比較のため通常のTIGアーク溶接で作成した異種材継手を用いた。これらの溶接継手から取り出した試験片を873Kで4千時間まで保持し実験を行ったが、この高温保持には研究補助金により購入したマッフル炉を利用した。また、光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡により組織観察を行い炭素移行と炭化物の析出状態等を調べたが、この際のエッチングは補助金で購入した定電位電解選択エッチング(SPEED法)装置を利用した。通常の化学薬品によるエッチング法ではオーステナイト側とフェライト側を同時にエッチングすることが困難であるが、SPEED法を用いることにより明瞭な組織観察が出来た。本研究の成果として次の3点が上げられる:1・TIG溶接継手では熱影響部が複数の熱サイイクルを受けるため、溶接のままでもボンド部に脱炭が生じる。EB溶接継手には溶接のままで脱炭が生じないが希釈により溶接金属にマルテンサイトが形成され溶接部の靭性を低下させる;2・高温保持により両継手に炭素移行が生じるが約2千時間の保持で定常状態となる;3・4千時間保持後のEB溶接継手は脱炭層幅がTIG溶接の場合の5分の1であり十分な静的強度を示すが溶接金属のマルテンサイト組織のため溶接部の靭性はTIG溶接部の靭性より低い。従って溶接金属のマルテンサイト形成を防ぐため、フィラワイヤを用いたEB溶接が望ましいと思われる。
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