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遷移金属酸化物を含む機能性ガラスの電気的性質と内部摩擦との関連性

研究課題

研究課題/領域番号 61550571
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機工業化学
研究機関東京理科大学 (1987)
名古屋大学 (1986)

研究代表者

土谷 敏雄 (1987)  東京理科大学, 理工学部・工業化学科, 教授 (80084458)

平野 真一 (1986)  名大, 工学部, 教授 (30016828)

研究期間 (年度) 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードV_2O_5-P_2O_5ガラス / V_2O_5-B_2O_3-P_2O_5ガラス / 直流導電率 / 誘電緩和現象 / 内部摩擦 / 水熱法 / カルサイト / 単結晶育成と評価
研究概要

遷移金属酸化物を含むリン酸塩ガラス中で鉄, バナジウムリン酸塩ガラスは, 非常に高い導電率を持っておりサーミスタ, センサー, スイッチング素子等えの応用が期待される興味あるガラスである. 本研究では, バナジウムを含むV_2O_5-P_2O_5系とV_2O_5-B_2O_3-P_2O_5系のガラスについて, 電気的なキャリヤである電子の挙動を直流導電率, 誘電率, 誘電損失, 内部摩擦を測定し解析を行なった. その結果, 導電率の温度依存性は, いずれのガラスも直線性を示し, 30〜100°Cの間でlogσ=-6〜-3(S/cm)の非常に高い値を示した. また, B_2O_3を導入した3成分系ガラスは, B_2O_3を含まない2成分系ガラスよりも約100倍高い導電率を示した. この原因を超低周波まで測定可能な内部摩擦によって詳細に検討した結果, B_2O_3を導入したガラス中にBVO_4が形成し, この量に依存してマトリックス中のV_2O_5濃度が上昇し, V^<+4>【double half arrows】^<5+>のホッピング伝導が上昇するためであることを見い出した. 又, 電気的性質と内部摩擦の測定結果から1.内部摩擦と誘電吸収のピークから計算した活性化エネルギーが, 一致し内部摩擦で観察されたピークは, 誘電緩和現象と同様にV^<+4>【double half arrows】^<5+>間の電子のホッピングにもとずく事が明らかとなった. 2.内部摩擦により観察されるピークを, ガラス中に含まれる遷移金属のモル数で割った値を, 価数比(R=V^<+4+>/V^<4+>+V^<5+>)に対してプロットすると半円の規格化曲線が得られた. この事は, 2種の遷移金属を含むガラスの様に, お互いのイオンの相互作用のため化学分析が出来ない組成のガラスでも, 内部摩擦のピークが観察されれば, 逆にガラス中に含まれる遷移金属イオンの価数比を求めることが出来るという画期的な成果が得られた. 今後の研究の展開は, ホッピング伝導においてキャリヤとして電子の挙動について解析して来たが, MnO-P_2O_5系の様に正孔が関与するガラスについても, 電気的性質と内部摩擦の関連性を検討して行く積りで準備している.

報告書

(2件)
  • 1987 実績報告書
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 土谷敏雄,音成光哉: J.Materials Science.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] S.Hirano;K.Kikuta: J.Crystal Growth. 79. 223-226 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] S.Hirano;K.Kikuta: Bull.Chem.Soc.Japan. 1987. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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