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非晶質金属合金を原料とする新規ラネー型触媒の調製とその表面特性

研究課題

研究課題/領域番号 61550574
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機工業化学・無機材料工学
研究機関京都大学

研究代表者

吉田 郷弘  京大, 工学部, 教授 (00025933)

研究分担者 船引 卓三  京都大学, 工学部, 助教授 (70026061)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード非晶質合金 / 触媒作用 / ラネー型触媒の調製 / 加熱による構造変化
研究概要

1)銅およびニッケル系非晶質合金よりのラネー型触媒の調製
銅-ジルコニウムおよびニッケル-ジルコニウム非晶質合金を振動ミルにて粉砕後、0,5〜2Mのフッ酸浴液で処理し、ジルコニウムを選択的に溶出させたところ、比表面積が3〜20倍増大した。単位重量当りのエチレン水素化に対する活性は1〜1,5Mのフッ酸溶液で処理したとき最大となり、これらは通常の担持銅触媒あるいはラネーニッケル触媒の活性と比較し、それぞれ約4あるいは6倍であった。また、フッ酸処理後に眞空中で加熱処理した触媒の水素化活性は200℃処理のものが最大であった。さらに、銅-ジルコニウム合金触媒でイソプレンの水素化を行ったところ、フッ酸処理によって生成物分布が大きく変化するという興味ある結果が得られた。
2)ラネー型触媒の表面特性
フッ酸処理によって得られたラネー型触媒の表面特性を、一酸化炭素の選択的化学吸着法による表面露出金属原子の測定、XPSによる表面原子組成分祈および内殻電子の結合エネルギーの測定などにより評価した。その結果、フッ酸処理によって表面の銅あるいはニッケル原子濃度が増加すると共に、残存するジルコニウム酸化物へ銅あるいはニッケル原子への電子移行することにより純金属状態より電子密度が減少した状態の原子が生成し、これが高活性の原因の一つであることを明らかとなった。また電子顕微鏡写真から非晶質合金をフッ酸処理したとき、結晶合金の処理に比べ表面金属原子の凝集が小さく、さらに微結晶子粒界に沿った亀裂も小さいことがわかった。これは非晶質合金では表面構造が一様なため、ジルコニウムが均等に溶出することによると考えられる。フッ酸処理後の加熱処理は活性金属の微結晶粒子の粒経に影響を与え、適当な粒経の結晶子が生成したときに活性が最大となることが結論された。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiromi Yamashita: J. Chem. Soc. Faraday Trans. 【I】. 82. 707-714 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Hiromi Yamashita: J.Chem. Soc. Faraday Trans. 【I】.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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