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フッ素化ポリアセチレンの合成と電気物性

研究課題

研究課題/領域番号 61550650
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 高分子物性
研究機関筑波大学

研究代表者

木瀬 秀夫  筑波大学, 物質工学系, 助教授 (20013170)

研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1987年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードポリフルオロアセチレン / ポリフッ化ビニリデン / 脱フッ化水素反応 / ヨウ素ドーピング / 導電性ポリマー / 相間移動触媒 / 導電性高分子
研究概要

1.ポリフッ化ビニリデン(PVDF)の脱フッ化水素反応
フィルム状PVDFの各種塩基溶液による不均一系脱フッ化水素反応によるフッ素置換ポリアセチレン(PVF)の合成において, 塩基の種類と濃度, 各種反応条件等が反応速度および生成物の構造に与える効果を検討した. この結果DBU(1, 8-ジアザビシクロ〔5, 4, 0〕-クーウンデセン/エタノール, KOH/2-プロパノールおよびNaOH水溶液一臭化テトラブチルアンモニウム/水(相間移動触媒PTC)系が大きい脱離反応速度を与えた. しかし赤外線吸収スペクトル測定の結果, 生成物はPVFの基本構造を有するが, 反応方法によりその微細構造は必ずしも均一ではなく, DBU反応ではポリエンへのDBUの付加反応が, またKOH/2-プロパノール系ではアルコキシドによる置換反応が副反応として生起すると推定された. また加圧成型フィルムよりもキャスト法で調製したフィルムの反応速度は大きいが, ポリマー鎖のコンホメーション(I型およびII型)の相違は反応速度にあまり影響しない事が明らかになった.
2.ヨウ素ドーピングおよび導電性
脱離反応で合成したPVFフィルムは, 体積導電率が10^<-9>Scm^<-1>程度であり, PVDFよりかなり高い導電性を有するが, ヨウ素気相ドーピングにより導電性は著しく上昇し, 10^<-4>〜10^<-3>Scm^<-1>のオーダーに達した. フィルム内部に未反応部分が残存する事から, 真の導電率はさらに高いものと考えられる. 導電率は主に脱離反応率とフィルムの厚さに依存する事は明らかである. ポリマー鎖のIおよびII型コンホメーションの相違は導電率に対して明確な相違をもたらさなかった. 延伸によるポリマー鎖の配向により導電率に異方性が生起された. また導電率の温度依存性から求めた活性化エネルギーは約0.5eVであった.

報告書

(2件)
  • 1987 実績報告書
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中田昌一: Polymer Prepr. Japan. 36. 378-378 (1987)

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] 木瀬秀夫: Makromol. Chem.

    • 関連する報告書
      1987 実績報告書
  • [文献書誌] Hideo Kise: Die Makromolekulare Chemie.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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