研究課題/領域番号 |
61550702
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
松本 幹治 横国大, 工学部, 助教授 (30011224)
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研究分担者 |
大矢 晴彦 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017950)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1986年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 浸透気化分離 / パーベーパレーション / アセトン・ブタノール発酵 / 疎水性多孔質膜 |
研究概要 |
(1)アセトンおよびブタノールを含み、菌体を含まない培地を用いて、ポリプロピレン製の中空糸多孔質膜におけるこれらの有機物の浸透気化特性と温度,圧力,濃度などの操作因子との関係を求め以下の結果がえられた。(a)アセトン・ブタノール・水系では、透過液中ヘアセトンとブタノールが濃縮された。しかしながら、アセトンとブタノールの透過組成は常圧蒸留における気液平衡関係よりも低下していた。(b)アセトン・ブタノール・水系の3成分系では、アセトンおよびブタノールの透過流束および透過組成は2成分系のときよりも低下している。また供給液側のアセトンとブタノールの濃度が等しい場合は、アセトンの方がブタノールよりも透過液における濃度および透過流束はともに高い値となっている。(c)アセトン,ブタノールおよび水の透過流束と透過組成は実験式により推算することができた。 (2)アセトン・ブタノール発酵における回分培養をC〓.acetobutylicumIAM19013とATCC824を用いて行った。培養はRCM培地を用い、37℃で行った。その結果IAM19013株を用い、酪酸を添加した系でアセトン(0.2ut%)とブタノール(0.6ut%)の生成がみられた。しかしながら、安定した発酵能力がえられず連続培養はうまく行かなかった。これは菌の保存と植継ぎに問題があったことによるものと推定される。 (3)アセトン・ブタノール発酵に成功した発酵液および成功しなかった発酵液に適量のアセトンとブタノールを添加した擬似発酵液を用いて浸透気化実験を行った。その結果、0.5ut%のアセトンを5.3ut%に、0.5ut%のブタノールを8.8ut%に濃縮分離することができた。すなわち、疎水性多孔質膜を用いた浸透気化分離法によりアセトン・ブタノール発酵生産物の分離の有効性を確認した。
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