研究課題/領域番号 |
61550706
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 誠 京都大学, 原子エネルギー研究所, 教授 (90027128)
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研究分担者 |
塩井 章久 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (00154162)
足立 基斉 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (50027140)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1988年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1987年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1986年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 金属溶媒抽出 / キレート剤溶媒 / 抽出機構 / 希釈剤 / 抽出速度 / 抽出平衡 / 溶媒・希釈剤選定 / マイクロエマルジョン / キレート剤 / 界面吸着 / グループ溶液 / 液膜分離 / 溶媒抽出 / 界面反応 / キレート系 / 触媒効果 / 希釈剤効果 / キレート抽出系 / オキシム溶解度 / 界面吸着平衡 |
研究概要 |
金属溶媒抽出における溶媒・希釈剤の選定の孝え方をうることを目的に、主としてキレート系溶媒を対象に、速度論、平衡論の両観点にたって研究を行った。また、金属抽出の高度化の観点にたって、マイクロエマルジョンを分離場とする研究をも行った。得られた結果は次のようである。イ)実用的な溶媒を対象とすると、中性の金属溶媒錯体の生成には、液液界面に吸着された金属・溶媒1:1錯体と既に水相に溶解した溶媒との間での反応がその律速段階となり、この反応は主として液液界面で進行する。抽出動力学の観点から、溶媒・希釈剤選定で考えねばならない重要な因子は、1)溶媒の有機相から水相への分配平衡、2)溶媒の液液界面への吸着平衡、3)溶媒の水中におけるプロトン解離平衡定数などである。このうち、2)は、実用的な溶媒はその機能上界面活性をもつので、1)に比べて第2義的意味あいしかもたないことを明かとした。ロ)溶媒の炭化水素基修飾や希釈剤選定において重要な要因である、溶媒の水、希釈剤間の分配平衡に関して、実験的研究を行い、また、グループ溶液の観点から考察を加えた。キレート溶媒抽出系では、溶媒修飾炭化水素鎖長による分配平衡の変化は、有機リン酸等の溶媒に対するものと異なり、このため、キレート溶媒に関しては今後量子化学的に対するものと異なり、このため、キレート溶媒に関しては今後量子化学的研究が望まれる。将来はこの方面の研究も行いたいと考えている。ハ)溶媒抽出の分離の場の高度化の方向で、両親媒性界面活性剤から構成されるマイクロエマルジョンを用いた金属の分離の可能性について研究した。この結果、同エマルジョンを用いた液膜分離が可能であること、金属の抽出平衡に及ぼすクローン相互作用の影響、および、マイクロエマルジョンの大きさに対する制御変数としての電解質濃度の影響を明かとした。今後は、将来工学的にも重要となるマイクロエマルジョン等の分子集合体の形成問題に対して、研究を発展させて行く予定である。
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