研究課題/領域番号 |
61560090
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野寺 一清 東大, 農学部, 助教授 (90012773)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | プロティン・エンジニアリング / 窒素固定 / モノクローナル抗体 / DNAシークエンス / 金属酵素 / 多基質酵素 |
研究概要 |
ニトロゲナーゼは窒素固定を行う酵素であり、Component 【I】とComponent 【II】とからなる。Component 【II】はComponent【I】を還元するreductaseというべきもので、Component 【I】が中心的役割をはたしている。Component 【I】はMo-Fe蛋白で種々の反応を触媒する。【N_2】、CNの還元はもとより、アセチレン(【C_2】【H_2】)、さらに基質が存在しない時には、【H^+】を還元し、【H_2】を発生する。このような種々の機能を持った蛋白のペプチド構造を変化させたとき、機能がどのように変化するかということを目的として、まずすでに取得したA.vinelandiiのComponent 【I】(Mo-Fe蛋白)の変異(W-Fe蛋白)のペプチド部分をコードしているDNA領域(1.4Kb)をクローニングし、現在sequencingを行い、塩基配列を決定中である。決定した塩基配列を野生型のComponent 【I】の塩基配列と比較することで、ペプチドの一次構造のどこに変化がおこったためにMoのかわりにWを金属として要求するようになったかが明らかになると思われる。また、我々はすでにComponent 【I】に対するmonoclonal抗体を数種取得しており、それらのうちのあるものはアセチレン還元活性を選択的に阻害し、またあるものは【H^+】還元を選択的に阻害するということを確認しており、抗体の結合部位の差異が基質に特異的な反応阻害のパターンを作りだしていると考えられる。そこでこれらの抗体の抗原決定部位をComponent 【I】分子上で同定することで種々の反応の活性中心等に関する知見が得られるものと期待される。そのため現在野生型A.vinelandiiのComponent 【I】のペプチド部分をコードするDNA領域を断片化してexpression vectorに組み込み、生成されたfusion proteinにmonoclonal抗体を反応させることで、抗原決定部位の塩基配列を持つクローンを選択し、その挿入DNA断片をsequencingすることで抗原決定部位を同定する作業を進行中である。
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