研究課題/領域番号 |
61560101
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
菅野 道広 九大, 農学部, 教授 (70038181)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | γ-リノレン酸 / リノール酸 / トロンボキサン【A_2】 / プロスタサイクリン / HMG-CoA還元酵素 / 【_Δ6】不飽和化酵素 / 乳癌 |
研究概要 |
1.γ-リノレン酸の組織脂質脂肪酸組成及びエイコサノイド産生への影響:γ-リノレン酸を脂質代謝調節の目的で利用する最大の理由は、リノール酸の代謝上【_Δ6】不飽和化酵素が律速断階となっていることに基づいている。この酵素活性には比較的大きい動物種間差があり、ヒトではかなり低い。そこでヒトと対比できる活性をもつハムスターを用いて脂質代謝への影響を検討した。γ-リノレン酸を13.5%含む糸状菌の生産する油脂を30日間与えた結果、対照油脂群に比べ、肝臓リン脂質中のアラキドン酸の割合は有意に高くなり、同時にジホモ-γ-リノレン酸(γ-リノレン酸の代謝物)がかなりの量検出された。一方、血漿のトロンボキサン【B_2】濃度には両群間で差はなかったが、動脈によるプロスタサイクリン産生はγ-リノレン酸食群で明らかに高かった。これらの結果はγ-リノレン酸はリノール酸に比べ、血液凝固や血管収縮を抑え、動脈硬化の予防に適した環境をもたらすことを指摘している。 2.γ-リノレン酸のコレステロール合成及び異化系酵素活性に及ぼす影響:【_Δ6】不飽和化酵素活性は加齢に伴い低下するので、γ-リノレン酸の諸効果を老若ラットを用いて比較検討した。月見草油(γ-リノレン酸10%含有)の摂取は対照油脂群と比べ、加齢による肝臓HMG-CoA還元酵素(コレステロール合成系律速酵素)活性の低下を著しく軽減させた。一方、【_Δ6】不飽和化酵素活性は月見草油の摂取により特徴的変動を示し、若齢ラットでは上昇し、老齢ラットでは低下した。これらの結果は、γ-リノレン酸が生体機能の維持に有意であることを示唆している。購入したイアトロスキャンを駆使して、血清及び肝臓の脂質成分の広範な分析を行い、Γ-リノレン酸の優れた降コレステロール作用を観察した。 3.化学発癌剤による乳癌誘発への影響:Γ-リノレン酸はリノール酸以上の癌細胞増殖促進効果を示さなかった。
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