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日本産褐藻類のポリフェノールに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61560234
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関広島大学

研究代表者

伊藤 啓二  広島大学, 生物生産学部, 教授 (30034440)

研究分担者 堀 貫治  広島大学, 生物生産学部, 助手 (50116662)
宮澤 啓輔  広島大学, 生物生産学部, 助教授 (20034457)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1987年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード褐藻類 / 褐藻タンニン / ポリフェノール / フロログルシノール / 褐藻のポリフェノール
研究概要

褐藻類にフロログルシノールを構成分とするタンニン類似のポリフェノール類の存在することはすでに多くの研究者によって指摘されている. 近年, Glombitzaらは北欧産の褐藻類に含まれるポリフェノール類の分布と化学構造について報告しているが, 本邦周辺に産生する褐藻のポリフェノールに関する研究は極めて少ない. よって太平洋岸及び瀬戸内海で採集した褐藻類11種14検体のポリフェノール類の定量, 抽出, 分離法について研究した.
その結果, (1)総ポリフェノール類の定量には過マンガン酸カリによる還元力測定法とFolin-Denis法が適当であった. ポリフェノール含量には種類によって大きな差があり, 最低はホンダワラ属の一種とイワヒゲの乾物当り0.4%で, 最高はクロメ及びオオバモクの5.9%であった.
(2)褐藻ポリフェノールは80%エタノールで抽出し, 石油エーテルで脱脂後酢酸エチルに転溶させ, 溶媒を除去したのちにアセチル化することにより(1)における定量値の約70%が分離される.
(3)褐藻ポリフェノールと市販ポリフェノール類を各種呈色反応によって比較すると, 褐藻抽出物のアセチル化物はバニリンー硫酸及びアニスアルデヒドー硫酸によってのみ呈色し, ピロガロールもしくはフロログルシノール系列のものであることが確認された.
(4)マメタワラ抽出物は呈色状況が異なるが, 酸又はアルカリ分解によりフロログルシノールを生成することを確認した.
(5)褐藻ポリフェノールのOH基が遊離のものはメタノールを溶媒とするToyopearl HW-40S gelによるカラムクロマトにより効果的に分画されることが分った.
(6)褐藻10種のポリフェノールのアセチル化物を薄層クロマトによって分布状態を調べた結果, クロメ及びカジメには遊離フロログルシノールほか9成分が認められ, 3量体のtrifuhalol, trofucolの含量が多かった. イシゲでは2量体のdifucolの存在が認められ, ホンダワラ属では重合度の高いポリフェノールが主体であった.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊藤啓二,宮澤啓輔,堀貫治,清水昭: 広島大学生物生産学部紀要. 27. (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ITO Keiji, MIYAZAWA Keisuke,HORI Kanji and SHIMIZU Akira: "Polyhydroxypheols in some Japanese brown seaweeds." Journal of the Faculty of Applied Biolgical Science, Hiroshima University.27. (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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