研究課題/領域番号 |
61560302
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
内海 恭三 京都大学, 農学部, 助教授 (90033266)
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研究分担者 |
三宅 正史 京都大学, 農学部, 助手 (60093316)
入谷 明 京都大学, 農学部, 教授 (80026385)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1987年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | カリオプラスト / サイトプラスト / 細胞融合 / 再構成胚 / 核置換胚 / 核細胞質比 / 核移植胚 / 電気融合 / 単離割球 / 細胞周期 / 除核細胞質 / マウス4細胞期胚 / 胞胚腔形成 / 核移植コピー動物 / 核移植 / ラットの前核期卵子 / UVのスポット照射 / 雌性前核と雄性前核 / サイトプラストとカリオプラスト / HVJによる融合 |
研究概要 |
哺乳動物の初期発生において胚割球は増殖と分化の過程を経て一個体へと発育する。その過程において細胞核中の遺伝子の情報は保存されて行くが遺伝子の発現やその機能調節は細胞質にあるといわれている。カエル等では成体の一部の体細胞核が卵母細胞細胞質中で活性化され、その再構成胚は再分化能を得て個体へと発育する。哺乳動物では現在のところ初期発生分割期胚の核のみが同様な能力を持つことが観察されているがその詳細については不明な点が多く残されている。本研究ではマウスとラットの初期発生胚を作って、核を持つカリオプラストと除核されたサイトプラストの調整法の基礎的条件を明らかにすると共に融合法による再構成胚の作出法を確立して、それらの発生能から核と細胞質の胚発生分化における役割の相互関係を明らかにして初期胚の増殖分化機構を推察すると共に、再構成胚や核置換胚の産子への発生能を調べた。前核期卵子相互の核置換実験が行なわれた。紫外線を前核に照射して不活性化させる方法と微少ガラス管で核を除去する方法でサイトプライトが作られた。吸引除去法で得られたカリオプラストとの融合はHVJと電気融合法が用いられた。マウスとラットの融合胚は各々20%と10%が胚盤胞に発育したが、マウスでは個体にまで発生した。ラットで2細胞期胚の単離割球のカリオプラストとサイトプラストとの比率を換えるように再構成した胚の発生能を調べ、1:2の核と細胞質量の比を持つ胚は発育率発生率に影響はみられなかったが、それ以上の細胞質量を持つ胚では発育が阻害された。核と細胞質の量的均衡は胚の発育速度に関係し、その変化は細胞周期の遅延を招くようである。発生速度の異なるマウスとラットの前核期胚の核の相互置換では、2細胞から3細胞期まではいくらかでも発育したが、2細胞期までの分割時間は各々の細胞質の種に依存することから細胞質が細胞分裂を支配することが推察された。
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