研究課題/領域番号 |
61560305
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 英明 京都大学, 農学部, 助教授 (80093243)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1987年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 卵細胞 / 成熟 / 細胞融合 / 卵細胞退行遅延因子 / サイクリックAMP / ヒアルロン酸 / 卵胞卵 / 卵の成熟 / 卵の分離 / 卵の退行 / 卵子成熟 / 卵子成熟調節因子 / 卵子退行 / 卵子退行遅延因子 |
研究概要 |
1.卵細胞の分離・分別・分取技術の開発 卵巣をカミソリとワーリングブレンダーで破砕することにより、多数の卵巣卵を分離することができた。分離卵巣卵は基底膜を最外層とする卵胞につつまれていたが、コラーゲナーゼとαーキモトリプシンを同時に作用させることにより効率的に卵胞を除去できた。分離した卵細胞集団を種々なサイズのメッシュ(細胞分別フィルター)を通すことにより、卵細胞を大きさで分別することができた。分離・分別・分取を温和な条件下で迅速に行なえるような装置の開発が今後の課題である。 2.卵細胞の成熟、受精および発生能力の改良 発育途上卵をサイクリックAMPやホルボルエステルで処理することにより成熟能力が改善された。また発育途上卵に発育完了卵の細胞質を顕微操作下で微小注射したり、双方の細胞を融合することにより、発育途上卵の減数分裂再開始を誘起できた。Ca^<2+>、Sr^<2+>、Ba^<2+>、Mn^<2+>により卵の活性化が誘起され、前核形成能力を改良できた。ウシにおいてはサイクリックAMP誘導体(dbcAMP)により前核の形成が促進された。エストロジェンに卵の発生能力を改良しうる作用を認めた。 3.卵細胞退行遅延因子 卵丘細胞に卵細胞退行遅延作用のあることを認め、卵丘細胞の分泌物を蓄積、貯蔵すると考えられる卵胞液から卵子退行遅延因子を分離し、その理化学的性状を明らかにするとともに、退行遅延因子はヒアルロン酸を含む物質と同定している。本因子の化学構造を決定し、その最適投与方法を考案することにより、卵細胞の退行を抑制することも可能になると思われる。
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