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神経支配を重視した爬虫類体幹筋の比較解剖学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570006
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 解剖学一般
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

佐藤 達夫  医科歯科大, 医学部, 教授 (10004657)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード体幹筋 / 神経支配 / 脊髄神経一次分岐 / 肉眼解剖学 / 爬虫類
研究概要

今回の科学研究費で購入した爬虫類は、オオトカゲ2種、テグートカゲ1種,ワニ1種である。トカゲ計9匹は漬責固定後に従来の方法で比較解剖学的検索に供した。これらに加えて、すでに入手ずみであったワニ1種を継続的に解剖した。剖出には今回講入したコルポスコピーに若干の改造を加えて用いた。またワニ6匹については適当な大きさの生体が入手できたため、HRPを用いた脊髄内運動ニューロンの体部位局在性を検索後に体幹筋を剖出することとした。現在実験を継続中であり、第1例より良好な染色結果を得て、その結果を筋系の分類と対比させるに至っている。
肉眼解剖学的検索の要旨は次の通り。肋間神経は例外なく浅深2主枝に分れる。浅枝は恒常的な皮枝を含むとともに外腹斜筋系統を支配する。浅枝を基準にして外腹斜筋を同定すると、2種のトカゲではいわゆる深外腹斜筋が欠如する。深枝は内肋間筋・横筋・直筋の各系統を支配するが、皮枝の有無は種差が大きい。横筋系深層枝は浅層枝より近位で分岐し、浅層を貫くことはない。肋間神経浅枝が哺乳類・鳥類の外側皮枝に、同深枝が肋間神経本幹に相当することはほぼ確実である。トカゲの腸肋筋神経は、鳥類の肋骨挙筋枝のように肋間神経の最近位部から分れる種と、ワニのように前枝後枝の中間枝的な位置を占める種があるが、いずれもワニと異なり皮枝を含まない。肋間神経本幹と後枝領域の間の体壁背外層に存在しうるこうした神経の独立性については、哺乳類の外肋間筋枝と合わせて今後考察を進めたい。後枝外側枝は主に皮枝からなるが、背腹に隔たった2か所で同皮枝が筋層を貫く種のあることが分った。筋と神経の層構成や一次分岐のように、哺乳類においてはその同一性の基準にさえなりうる要素について、爬虫類ではきわめて種差が大きいため、安易な文献的比較は慎まなければならないと共に、なお一層の検索が必要であると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤達夫: 脳と神経. 39/5. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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