研究分担者 |
栢原 哲朗 三重大学, 医学部, 助手 (20024705)
坂下 栄 三重大学, 医学部, 助手 (00024638)
徳重 彰則 鹿児島大学, 医学部, 助手 (20128440)
長谷川 康夫 鹿児島大学, 医学部, 助手 (20156326)
中河 志朗 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (70073666)
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研究概要 |
本研究と視床の運動系中継核の線維連絡をサルについてオートラジオグラフィー法, HRP法, WGA-HRP法を用いて光顕・電顕的観察を行ったものである. 以下の主な所見を得ることが出来た. イ, VLoは運動野の吻側部に表在性と深在性の投射をする特に上肢支配域に上中心前溝の領域に強く投射する. VLoは運動野吻側と相互連絡し, 補足運動野, 運動前野とは連絡しない. 2.VApcは運動前野, 主にarwate premotor sred(APB), と補足運動野に表在性と深在性投射をする. VApcは運動前野, 補足運動野及びその近傍の帯状溝腹側堤と相互連絡する. 3.VApc, VLoは淡蒼球内節の中心部及び腹側部から強い入力を受ける. 背内側部からの入力は弱い. 小脳核から入力はVApcはほとんど見られず, VLoが少量外側から入力を受ける. 4.VAmcは黒質の網様部から入力を受け前頭前野(主に9野, 8野)と相互連絡する. 5.X線と主に運動前野, 補足運動野, 前頭前野と相互連絡する. 6.VLmはarwate Spurと中心溝と腹外側部の吻側堤に表在性投射をする. 7.VLcは運動前野(腹側部6Va, 6Vbを除く)及び運動野と相互連絡をする. VLcの背側から外側部は6DC(6ax)と, 背側から内側部は6DR(6aβ)相互連絡し, VLcの尾腹側部は運動野と相互連絡する. 8VLoは淡蒼球からは入力を受けず, 小脳の外側核から最も強く, 次いで後中位核, 前中位核からも入力を受ける. 9.正中中心核は両側運動野の上肢支配域とAPAから強い入力を受け, 淡蒼球では内節の吻外側と腹側から, 又視床網様体核の吻側部からも強い入力を受ける. 淡蒼球外節→視床網様体核→正中中心核の連絡が示唆される. 正中中心核の背内側部は被殻の背側部へ, 外側部は被殻の中間部へ, 腹側部は被殻の腹側部へそれぞれ投射する. 束傍核の背外側部は尾状核の外側へ, 腹内側部は尾状核内側部へそれぞれ投射する.
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