研究課題/領域番号 |
61570040
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
森田 之大 (森田 之犬) 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80034164)
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研究分担者 |
内田 勝久 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10168693)
保 智己 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60188448)
鮫島 道和 浜松医科大学, 医学部, 助手 (80135251)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 松果体 / 高速液体クロマトグラフ / 視物質 / 免疫組織化学 / オプシン抗体 / ビジニン抗体 / スペクトル感受性 / 細胞内記録 |
研究概要 |
直接の光受容能をもつ円口類、魚類、両生類について電気生理学的、形態学的に検討してきたが、視物質自体の動態については、極めて微量なことが障害となり、殆ど知るところがない。今回、高速液体クロマトグラフ(HPLC)及び免疫組織化学的手法を用い、以下の新知見を得た。 1.HPLCによる分析では3ーデヒドロレチナールとレチナールが検出され、ビタミンA_1系視物質とビタミンA_2系視物質の混在が確かめられた。 2.オールトランス型異性体の割合が網膜より多い特徴があった。 3.HPLCによる測定に際してオレンジ光の後、短波長光を照射したところ、オールトランス型と11ーシス型の割合が逆転した。これは松果体に、短波長光に感受性をもつ視物質があることを直接確かめたことになる。電気生理学的方法による高い短波長感受性を説明する現象として、極めて興味深い。 4.幼生の松果体と成体の松果体光受容細胞について、細胞内記録により、スペクトル感受性の測定を行なった。幼生松果体では505nmにピークがあるのに対し、成体では20nm程長波長側へ移動していた。これは変態に際して視物質の変換が行なわれている可能性を示すものである。 5.免疫組織化学的研究では、まず杆体型機能に対応するオプシン抗体を用いたところ、松果体光受容細胞の外節部に明らかにオプシン陽性の部分があることが確かめられた。 6.錐体型の視機能に対応するビジニン抗体によって検討したところ、これに陽性の光受容細胞を松果体周辺部に認めた。その反応に強弱が認められたことから松果体光受容細胞は単一種でないことが明らかになった。松果体機能の多様性の基礎となるものである。 7.副松果体については今まで殆ど知見が無かったが、免疫組織化学的に直接の光受容能がある可能性を確かめた。
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